きょうの聡太くん 2024/11/23
きのう聡太くんはお腹を壊した。お腹を壊せば当然痛いと思うのだが聡太くんは痛いそぶりすら見せないのでトイレを片付けてビックリした。
本猫は大変元気そうなのだが、もしかしてカリカリが合わないのか……? と心配している。聡太くんはお腹繊細くんだからだ。
「ぼくはげんきですよ、ええ、げんきですよ」という感じなので、むやみに心配しても仕方がない。カリカリのせいなのか確認するにはまだちょっと時間がかかる。
単に寒いだけかもしれないし、カリカリを変えたのでいっときお腹がビックリした、という可能性もある。
少し前までご飯を食べないことよりお腹を壊すことを心配したっけなあというのを思い出してなんだか笑えてくる。問題がひとつ解決すれば別のところに問題が発生するのだ、なんてかわいいやつだろう。
カリカリが「あっぽしくて」水をガブガブ飲んでいるのが原因かもしれない。「あっぽしい」というのは「モサパサする」みたいな意味の言葉だ。「のどかたまりする」とか「のどつまりする」とかは「モサパサしてのどにつかえる」という意味だ。方言は奥深い。
聡太くんがカリカリを食べたがらないのは「甘え」なのではないかと仮説を立てた。
甘えたいなら甘えさせてやればいいのではないか、と思い、昨日は夕飯のあとに手からあげる用のササミを残しておき、カリカリを残したところで「おやつたべるか?」と聞いてみた。
聡太くんは「おやつですか!? おやつですね!?」という反応をした。台所にササミをとりにいくとるんたるんたとしっぽを立ててついてきた。
ササミを手から食べさせると、「うまうま……うまうま……」というようなリアクションであった。おいしいのか、それはよかった。
残りのササミをカリカリの皿に入れてやると、「うまうま……うまうま……」とカリカリを平らげてくれた。なんてお利口キャットなのだろう。
もしかしたら聡太くんはずっとこうやって甘えたかったのかもしれない。甘えん坊将軍だ。
でも結局さっき用意した朝ごはんのカリカリを聡太くんは食べていない。それはそれこれはこれということなのだろうか。
きのうの夜は「THE追跡」という、警察に密着した番組を途中まで観ていた。
それを観ていたら職務質問を拒否する男を車から降そうとして警察と男が揉み合いになり、警察が「痛い痛い」と叫ぶシーンが出てきた。それを観て、「我が家じゃん……」と思ってしまった。毎日なにかしら聡太くんにガリガリやられて「痛い痛い」と叫んでいるからだ。
聡太くんは「毎日がワクワク、毎日が冒険、毎日がインディ・ジョーンズ」みたいな子猫時代を過ごした。そしてアジフライ泥棒やゆで卵泥棒をやらかし、人間に噛みつき、壁紙を攻撃し、いろんなものを破壊してきた。
これはいったい前科何犯だ。ドロンボー一味か。椅子泥棒の罪で逮捕されてしまうぞ。
悪いことを常に考えていながらもビジュアルが強くてかわいいので全て許されているのだ、どうしてこんな無法が許されるのか。
説教しても「ぼくにはなーんにもわかりません」という顔をするばかりである。分かれ。理解しろ。頼むから。
とにかく理解するしかないのは聡太くんにストレスを溜めさせてはならないということだ。
もしかしたらお腹を壊したのは、「もういいや」とカリカリを残すたびに顔の前にお皿を置かれるからかもしれない。聡太くんはもうカリカリはノーサンキューなのだ。「ぼくこれいらない」と言っているのに無理に食べさせてはいけないのだ。
そうだろうと思うがさっき母氏が手から食べさせたらおいしいおいしいと食べていた。もしかしたら人間に甘えたいのかもしれない。聡太くんにとって人間は親みたいなものだからだ。
とにかく、「だんこ、だんだんこ、きょひする!」と言っているものを無理に食べさせるからストレスが溜まるのである。これからはちょっと気をつけてみる。それはそれとしてお腹壊しの原因も探る。