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きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/11/6

 聡太くんの甘えが激しい。カリカリを残して、放っておくとちりぽり食べることすらしないので、食べさせるべくお皿を聡太くんの目の前に差し出していたら「ごはんってめのまえにでてくるものですよね?」とでも言わんばかりの態度をとりはじめたのだ。
 食欲があるのはいいことだ、だがお皿を目の前に置かれないと食べないというのはいささか甘えが過ぎるのではないだろうか。
 運動したあとなら1人でぺろっと食べることもあるが、必ずご飯どきに遊んでやる、というのは少し難しい。人間の怠慢も問題なのだ。
 決まった時間に遊ぶ、といっても、本人がスヤスヤと寝ていると遊べないし、寝ているところを叩き起こして遊ぶのも可哀想ではなかろうかと思う。
 カリカリは残すしパウチはきれいに食べない。きれいに食べるのは夜のササミだけだ。
 どうして聡太くんはこうも徳川家光なのだろう。まさに七色飯ではないか。春日局の気持ちである。別に聡太くんを将軍にしたいわけではないというかすでに我が家の将軍なのだが。

 最近聡太くんは晩ごはんのあと「はあ……まんぞくまんぞく……」という顔をして自分の布団に収まってしまうので、わたしは2日連続でおやつを忘れるという大失態をやらかしてしまった。
 しかし本人は一切気にしていないようだ。すっかり満ち足りている。おやつなんてわりとどうでもいいのかもしれない。
 インスタでときどき見かける、黒猫を抱っこしたインスタグラマーの動画で、おやつは必ずしも必要でない、という話をしていた。まあインスタグラマーを信じていいのかわからないというか、そんなに信じてはいけないのかもしれないが、まあ本人、本猫が満ち足りた顔で寝ているのなら無理に起こしてまでおやつを食べさせる必要もないし、爪切りのご褒美とかブラッシングのご褒美とか、そういうのも縁がない。
 そういうわけできのうは晩ごはんといっしょにササミ一回の量をぜんぶあげてみた。「おいしいですねもぐもぐ」とぜんぶ平らげて、やっぱり満ち足りた顔でぐうぐう寝るのだった。

 でもそれはそれとして手からなにか食べさせたいという人間の勝手な欲求もある。
 猫が手からなにか食べてくれるというのはとても嬉しいことだ。そこには信頼関係がある。手から「おいしいおいしい……おいしいおいしい……」と食べてくれるのは幸せそのものである。
 おやつ制度を廃止するとそれができない。それが寂しい。
 市販の猫のおやつというのは手から与えられるのが売りのものなんかが結構ある。猫用のクッキーみたいなやつを買って食べさせたときはやっぱり「おいしいおいしい……おいしいおいしい……」と食べていたが、小麦粉が入っていて見事にお腹を壊した。
 だからおやつはいつものササミがいちばんいいのだが、聡太くん本人がスヤ……と寝ていてはどうしようもない。
 聡太くんは甘えん坊将軍なので、人間の手から食べるのが好きなのだと思う。わからないけれど。

「どうも、まつだいらけんです」


 食べられるというのはいいことだ。Xで、もう体も動かない老犬にアイスを食べさせる話が燃えかけてたくさんの人が援護していた。歳をとった動物に「食べたがるものをあげてください」と獣医さんが言うのは本当に最後になるかもしれないときなのだ。
 たまちゃんだって亡くなる2、3日前にカツオの刺身を「おいしいおいしい」と食べていた。「苦しいしんどいつらい」を少しでも「おいしいうれしいたのしい」にするのも食の役割ではあるまいか。

 しんみりしてしまったので陽気な話題をば。
 きのう寝る支度をしていたら部屋のファンヒーターの灯油が切れてしまった。しょうがないのでタンクをかかえて灯油の置いてある物置に向かったら、聡太くんが起きて遊ぼうと1人盛り上がり、ルーティーンのときと同じ体勢になった。
 しょうがないので灯油タンクをかかえたままボールを拾い、投げてやった。重たくてまずは拾うところから大変だった。なんだお前〜。

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