きょうの聡太くん 2024/11/28
きのうは絵画教室に行ってきた。絵の先生のところのオス猫軍団はすこぶる元気で、絵の先生は相変わらず陰謀論にドップリであった。
オス猫軍団は互いにナメナメしあうという仲のいい状態から、なぜか手を相手の首にかけてしまい、そこからジタバタと喧嘩をするのだった。仲良しでたいへんよい。
猫軍団はマタタビの詰まったお魚のぬいぐるみをたいそう気に入っているようで、とても楽しそうにしていた。
帰り際絵の先生のご自宅の前に、先生が餌をやっている野良の茶シロ猫さんが現れた。茶シロ猫さんはダニにやられて、そのうえ口内炎ができているかもしれないのだという。
絵の先生はたぶんお金の許すかぎり、ご近所に出没する野良猫をみんな保護してやりたいと思っているのではなかろうか。猫好きにも程があるぞ。
そして来月は小中学生の生徒さんが冬休みに入るので、予約は月末まで埋まっており、しょうがなく来週に予約を入れた。がんばります。
絵画教室に行っている間、聡太くんはたいへんお利口にお留守番をしていた。お利口にずっと寝ているのだからシリョフンベツを身につけた、というものである。
お留守番といえば「ねこはるすばん」という絵本があるのだが、それは茶トラの猫が人間が出かけている隙に猫世界に遊びにいく……というお話である。床屋さんに行ったり回らないお寿司屋さんに行って中トロをサビ抜きで食べたりして、猫世界から帰ってくるとなぜか家のなかはグッチャグチャである。
聡太くんは留守番をしても家の中のものを破壊することはない。だからこの絵本の茶トラ猫よりはお利口なのではないだろうか。
なおこの絵本は最後のページに玄関で人間を出迎える茶トラ猫が描かれているのだが、それがまあかわいいのでみんなも読もう。
聡太くんのケージの上には登ってぐうたらしていいよと古い座布団が置かれているのだが、きのうだったかおとといだったか、ふと見るとなにやら茶色い塊がもさっと落ちていた。
わたしは(これはUNKOなのか……? それともゲロなのか……? どのみち片付けなくては)と、厚手のウェットティッシュで恐る恐る拭いてみた。するとそれはサラサラと崩れた。どうやらホコリの凶悪なやつのようだった。
おそらく真上にある神棚から聡太くんが落としたのであろう。聡太くんはときどき神棚に登ってお殿様の顔をするのであるが、そのときに落としたのだ。
我が家に神棚を拝む人はいないので、神棚は完全にキャットタワーと化しているのであるが、それでいいのかもしれない。
最近聡太くんはまるまると太った。たぶん余裕で5キロくらいあるのだと思われる。
以前まで痩せていたのだから太ったのはいいことだ。猫は太っているほうがいい。たぶん4キロから5キロくらいが聡太くんの適正体重なのだろう。
最近のフクフクぶりを鑑みるに、もしかしたらちょっとカリカリを「ぼくこれいらない」するくらいが適正なのではなかろうかとちょっと思う。絵の先生のところのオス猫軍団ほどは太っていないが、それでもデブ猫になりかけているような体型なので、きっとこれ以上太ってはいけないのだ。
人間のエゴで太らせたのだ、人間がよく見てやらねば。
きのうなんとなくぼーっとインスタを見ていたら、いつもの黒猫を抱っこしたインスタグラマーの動画が流れてきた。お題は「うちの猫はペットショップで高額で買ったけどあなたの猫はタダだから価値がない」と言ってくる人間は猫を飼う資格はない! というものであった。
ペットショップで高いお金を出して血統書のついた猫を飼うのは、血統書のついた動物を飼うという楽しみがあるのだと思う。しかし、基本的に命は等価なので、野良猫を保護したり保護猫を引き取ったりよそで生まれた子猫をもらってきたりしても生き物としての価値は変わらない。
昔近所に立派な犬を飼うのが好きなおじさんがいて、血統書のついたそれはそれは素晴らしい犬を飼っていて触らせてもらったり遊ばせてもらったりしたことがある。だから血統書のついた犬猫に価値があるのはよく分かる。
でも雑種は雑種で完全なるオンリーワンなのだ。それも素晴らしいことではないのか。
ただそれをそのまま診察券に書く動物病院はデリカシーがないと思う。