きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/10/31
最近聡太くんはカリカリを残すようになった。きのうおとといのあたりはカリカリの小袋の底のほうだったので、砕けていていやなのかなあ、と思っていたのだが、今朝も小袋の上のほうであるはずのカリカリを残していた。どうやらこれがムラ食いらしい。
絵の先生のところのオス猫軍団は残しておいて後からちりぽりちりぽり食べているそうなのだが、聡太くんもそういうことをしているということなのだろうか。絵の先生のところのオス猫軍団はみなまるまると太っている。聡太くんもそういうふうになるのだろうか。
どうもたまちゃんがムラ食いを始めた晩年を思い出していけない。たまちゃんは弱ってきたころ、カリカリを「これおいしくないからいらない」と残すようになった。まあそれは海外製の処方食キャットフードがおいしくなかっただけかもしれない。
聡太くんは健康なはずだ。だから残しておいてあとからちりぽりちりぽり食べるのでも大丈夫なはずだ。満ち足りているのだと思うことにする。
きのうの朝聡太くんはいささかゆるめのUNKOを出したわけだが、お腹が痛かったのだろうか、とずっと心配している。
猫は人間と違ってしゃべることができない。「いててて」すら言えない。痛くても、たとえばしっぽを踏まれて「ギャッ」と鳴くのがせいぜいだ。
だから、お腹がゆるいと聡太くんはお腹が痛いのだろうか、と心配している。人間だってお腹がゆるいときは痛いわけで、猫がそうでないという道理はない。
夜には比較的健康そうなUNKOをプリッと出していた。健康であるというのは大事だ。ねこもお腹健やかが一番である。
きのうはテレビで昔から我が家で気に入ってみている「笑ってコラえて」をやっていたので、夜はそれを見ていた。タレントが始発までお酒を飲んだりもつ鍋を食べたりするやつは我が家の大好きなやつだし、そのあとのダーツの旅は青森県の田舎に命中していた。青森はご近所という感覚である。実際に行こうとするとぜんぜん近くないが。
見ている間なにやら聡太くんがタンスのある部屋で「ガタゴト……ゴソゴソ……」とやっていたので「にゃーにしてるー!」と見にいくと、母氏が夏サンダルを履くときにつま先につっかけるクッションをどこからか発見してドツキ回していた。没収して片付けたがどこから取り出したのだろう。
そのあと聡太くんはしょうじの破れた穴を隠している母氏の推しピアニストのポスターをめくって物置のほうに「わーい!」と行ってしまった。ふつうに床を歩いても行けるのだが。そんな塩梅でずっとガサゴソガサゴソ遊んでいて、わたしは津軽三味線を弾くアメリカ人を見逃したのであった。
聡太くんはそのあと、タンスによじ登って「しもじものもの、げんきー!?」を始めた。
高いところに登りたい、というのは猫の本能だ。キャットタワーのない我が家であればタンスなり神棚なりに登るのはぜんぜんふつうのことだ。
そして物置には母氏の知り合いからいただいたジャガイモが土のついたまま置いてある。それを発掘するのも聡太くんの趣味だ。土の匂いがするのが嬉しいのかもしれない。
聡太くんはずっと家にいるので、外の気配がするものが好きなのだ。家を出ていく気は一切ないのだが、家の外は気になるのだ。
聡太くんは外に行きたいと思うこともあるのかもしれない。でも君は生まれたときからの飼い猫で、蚊にちょっと刺されてパニックを起こす繊細な坊ちゃんなのである。お外に行ってはいけないのだ。
そういえば絵画教室から展覧会に展示した絵を持ち帰ったのだが、わたしは昔から画風として「猫とお花」ばかり描いている。たまちゃんがお花畑にいる絵を描き始めてから、ずっと猫と花ばかり描いている。なんでだろう。お外を見せてあげたいからではないだろうか。