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きょうの聡太くんとヘドロ飼い主 2024/11/30

 母氏は音楽が好きなので、わたしが小中学校で使ったリコーダーを大事にとっておいて、隙あらばパプーピポーしている。
 きのう母氏は聡太くんの前でアルトリコーダーをパプーピポーして、聡太くんはとても嫌そうな顔をしていた。そして母氏がリコーダーを分解しているのをかいで、明らかにフレーメンとわかる顔をなさった。
 おもしろかったのでもういっぺんかがせたらやっぱりフレーメンした。臭かったのだろうか。
 母氏はユーチューブが好きでよく観ていて、最近時々引退競走馬の動画を観ていたのだが、お馬さんにシャインマスカットや黒糖を食べさせると唇をめくりあげてフレーメンしていて、猫のフレーメンとは迫力が違って面白い。猫のフレーメンは迫力はないがなんだかかわいいのであった。

 母氏がよく聡太くんのお布団潜入について語るのだが、それがうらやましすぎてときどきジェラッ……となっている。
 まず毛布をよく踏み、母氏の顔を覗き込んだあと、布団に隙間を開けてもらって中に入るのだそうだ。そして脇の下に入って頭を腕に乗せ、手で顔を押すのだそうだ。羨ましいにもほどってもんがあるぞ。
 寝ている間は大変お利口だそうなのだが、腕を外すと枕を取られるらしい。そして人間はベッドの隅に追いやられるそうだ。
 それを毎晩やっているらしい。うらやましすぎる。わたしなんかしばらくふみふみするところすら見ていないぞ。しかも子猫のころからの地鳴りみたいな喉ゴロゴロもオマケについてくるというのだからそれはかわいいハッピーセットではないか。
 母氏が推しのリサイタルに出かけたときなどに、茶の間に布団を敷いて聡太くんのお布団潜入を期待したことが何度かあるのだが、いっぺんもお布団潜入を体験したことがない。どうも猫というのは甘やかしてくれる人が好きなようだ。わたしのように「カリカリ食べなさい」と迫る人間は嫌いなのであろう。

 聡太くんは人間が食べていると「ぼくもなんかたべたい」となるのかもしれない。人間が食べているときにカリカリを食べ出すことがよくある。
 要するに「ええ、ぼくはかぞくのいちいんなので」ということなのだろう。なんとこれを書きながら血糖値を上げようと、母氏とふたりコーヒーとクッキーを摂取していたら断固拒否していたカリカリを食べ始めた。なんでじゃ。
 人間が食べ始めると聡太くんも食べ始めるということは、聡太くんはもしかしたら自分を人間だと思っているか、我々を猫だと思っているのかもしれない。どちらかというと我々を猫だと思っているほうが可能性が高い気がする。
 猫というのは不思議な生き物だ。なおカリカリはだいぶ残した。

溶けている。


 聡太くんとの将来を不安におもうことがときどきある。きのうは風呂場で泣いてしまった。
 20年生きると仮定して、あと18年経ったら父氏は90近いし母氏だって相当な高齢になる。そうなったとき、わたしに聡太くんを養う力はあるのだろうか、と不安になるのだ。
 だからなる早で書籍化して稼ぎというものを手に入れねばならない。ツイッターがツイッターだったころ「書籍化したい」とツイートしたらなぜか相互フォローの将棋の加藤一二三先生に応援のリプライをいただいたのだ、書籍化作家になるしかないではないか。
 というわけで宣伝である。きのうからカクヨムコンが始まった。カクヨムコンには書籍化のチャンスが転がっているわけで、これを逃さない手はない。カクヨムのアカウントをお持ちの方は弊記事に貼ったリンクからわたしのカクヨムコン参加作品に飛んでぽちぽちお星様なりハートなりを飛ばしていただけたら嬉しい。
 どこぞの海賊風に言うと「ネコメンタリーにおれは出る」である。「書籍化作家におれはなる」である。書籍化した時点でまだスタートラインに立っただけなのだ、まだスタートを切ることすらできていないのだ。どうかよろしくおねがいします。

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