きょうの聡太くん 2023/10/28
聡太くんはきのう不毛なドライブに参加させられたわけだが、やはり猫なりに思うところがあったらしく、家に帰ってきたら激しくネコハラを始めた。それもテレビを邪魔するとかでなく、わたしがプロットやキャラクター設定をルーズリーフに書くのを激しく邪魔したのだ。
ルーズリーフの上に座り込んだり紙にチョッカイを出して噛みつき端っこをビリっと破いたり、とにかくやりたい放題であった。人間はぜったいに勝てない。
もし獣医さんに爪を切られてお尻を絞られていたら、どんなひどいネコハラをしたのだろうか。
それからきのうの夕方、新聞の集金のおばちゃんが来たのだが、聡太くんは玄関チャイムを聞くなり玄関に飛び出していった。しっぽを膨らませながら集金のおばちゃんの匂いをすんすんとかぎ、風除室へするりんちょと抜けていった。
風除室の重たいガラス戸が閉まっていたので脱走はしなかったが、最近そういうふうに風除室に行ってしまうことが多い。どうも外が気になっているようだ。脱走されないように気をつけねばならない。
猫というのは人間の顔をみてゆっくり瞬きしたり、鳴き声の出ないニャーをしたりして、人間への愛情を示す生き物だと思っている。たまちゃんがそうだったし、かの名作「猫語の教科書」にも出てくることだ。
しかし聡太くんは人間大好きくんにも関わらずそういうことをしてくれない。母氏も明確にやってもらったことはないらしい。
その代わり「にんげんすきすきー」と鳴いているのかもしれない。きょうはうっかり4時起きしてしまい、ラグビーワールドカップの3位決定戦を見ていたのだが、ハーフタイムでちょっと席を外したところわたしを探してニャーニャーしていたらしい。
思うに聡太くんは自分を人間だと思っていて、それで人間のコミュニケーションを真似てしゃべることで人間とやりとりしているのではないだろうか。猫式の、目ぱちぱちとかサイレントニャーみたいなコミュニケーションより、人間式のおしゃべりのほうが好きなのかもしれない。変なやつだがその個性もかわいい。
聡太くんはよく壁と戦っている。ジャンプしてキックして……と、アクションゲームもかくやというようなことをしている。壁キックだ。
別に壁の上になにか欲しいものがあるわけではないのだ。なんでそんなよくわからないことをするのだろう。
猫がなにもないところを見ているのはわりと日常茶飯事である。猫の目にはなにが見えているのだろう。先輩が見えていたりするのだろうか。ちょっと怖い。
今朝は人間が早起きしてきたので、人間がラグビーワールドカップを観ている間、定期的に「ううんっ」と鳴いて、「はやくごはんをよこせ!」と主張していた。人間を見て鳴くのではなく空中に向けて鳴いていたように感じる。
ご飯が出てきたら「うまうま……うまうま……」とあっという間に平らげてしまった。もっと落ち着いて味わって食べればいいのにといつも思うが猫だから仕方がない。
前にも書いたかもしれないが聡太くんは最近冬毛になったのかフクフクモサモサしてきた。首輪のめり込み方がすごい。
座ったときに肘がお花になるのもかわいい。冬毛になったら少し大きく見えるようになった。とてもかわいい。
こんなかわいいやつと一緒に暮らしているということがうれしい。
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