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きょうの聡太くん 2024/6/27
きのうは絵画教室であった。先生は猫原理主義過激派のひとで、教室兼自宅にはオス猫ばかり3匹暮らしている。性格の合う合わないがやはりあるらしく、昨日はいちばん愛想のいい子は自宅のほうに引っ込んでいて、愛想のいい子とあまり仲のよくない穏やかな子と、野良猫だったときに人間にいじめられて人間不信になってしまった子が教室にいた。
人間不信になってしまった子が堂々と姿を見せるのはなかなか珍しく、先生が愛情を注いでいるからかタヌキのごとくまん丸に太っていた。かわいいがきっと触られるのは嫌だろうな、と自重してきた。
そんでもって家に帰ってくると、聡太くんが玄関で待っていた。違うタイミングで昼食を摂った母氏が「もうすぐ帰ってくるからいい子でお留守番しなさい」と言い聞かせたのだという。その効果かどうかはわからないが、聡太くんは玄関にどっちりと座っていた。
聡太くんは心が広いのか「よそのねこのにおいがするぞ」みたいな態度はあまりとらない。ただ長時間、それこそ映画などで半日くらい留守番させると「ぼくをるすばんさせてみにいったえいがとやらはさぞかしおもしろかったのだろうね」みたいな拗ね方をする。かわいいやつである。
聡太くんは母氏の同僚の、さらにその親戚の知り合いから貰われてきた子で、我が家にくる前は母氏の同僚の親戚(若いお姉さん)が預かっていた。
その若いお姉さんは、どうやら子猫なるものと接するのはそのときが初めてだったらしく、ずっと抱っこして過ごしていたらしい、という話を母氏から聞いた。
若いお姉さんは聡太くんをわたしに譲り渡すとき泣いていたわけだが、なるほどずっと抱っこで過ごしたらそりゃあ泣く。のちのち別のところから猫をもらってたいへん可愛がっている、というのはドコノコで確認していて、よくそのバットマンみたいな模様の猫ちゃんにいいねを押しているのだった。
聡太くんは幼児体験として「だっこ」を知ってしまったのだ。そりゃあ抱っこを激しく要求するのも仕方がない。抱っこ大好きのぬいぐるみのごとき性格は預かっていた人に影響されていたのだ。
そしてかわいいのですべて許されるのであった。
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聡太くんは人間の座っている位置にうるさい。きのう抱っこして欲しそうにしていたのに、抱っこを要求してこなかったので、ちょっと座っている位置をずらしたところ「そうそうそういうのでいいんだよそういうので」みたいな顔をして膝にきた。
その前に、膝に来ようとしたのに「ちょっと待て、わたしは横になりたい」と横になって、「ほらお膝おいで」とやったのだが、それは断固拒否であった。テチテチと歩いてきたので「ほらお膝は?」と声をかけたら、膝に乗ったので(おっ?)と思ったがそのままソファの背もたれに飛んでキャットタワーもとい神棚によじ登ってしまった。横になっている人間と寝転がるのはノーサンキューだったのである。
最近聡太くんは父氏と寝たがるらしい。しかし父氏はいやなので断固拒否するらしい。だから仕方がなく母氏と寝ているらしい。
なんて面倒なやつだ。そしてかわいいのですべて許されるのであった。