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きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2023/11/17

 買い物から帰ってきたら、聡太くんは燃やせないゴミを入れている重たいゴミ箱を蹴倒し、ビニール袋に入れてある割れたコップを引きずり出していた。
 ビニール袋がカサカサ言うのが楽しいのだろうか。とにかく食べられないし危ない。なんてやつだ……。
 聡太くんはとにかく危ないことをする子である。チーズの銀紙を飲み込んで吐いたりした。なんで危ないということがわからないのだろう。人間で2、3歳程度の知恵しかない猫だから仕方ないとはいえ、野性が警告したりはしないのだろうか。
 いや聡太くんは野性というものを都合よく使っている感がある。人間に甘えるときは野性ゼロだ。しかしなにか悪いことを考えているときはまさに野生動物のごとく行動する。人間の食べ物をジャッカルするときとかそういうときだ。
 人間の膝にべたーっと甘えて座っているときは、完全に自分がかわいいことを知っている態度だなあと思う。まあかわいいのは確かなのだが、それを盾にして人間に甘えるくせに、ちょっと目を離すとワイルドなイタズラを始めるのだ。なんてやつだ。

「こっちみんな……」


 今朝聡太くんは人間の朝ごはんの目玉焼きから黄身だけ少しもらってもぐもぐと食べていた。とても嬉しそうだった。
 基本的に、変なものを食べさせるとお腹を壊しかねないので、人間の食べ物をもらうことはないのだが、ごく稀にもらえたときは本当に嬉しそうにしている。
 たまちゃんはとにかく胃腸が丈夫な子だったので、なにを食べさせてもお腹を壊しているところを見たことはなかった。人間が朝ごはんに味噌汁を飲んで、お椀をそのままにしておくと、煮干しの出汁の味でもするのかうまいうまいとなめるのだった。
 聡太くんはわりと味噌汁はノーサンキューらしい。男子なので揚げ物などのもっとガッツリしたものが好きなようだ。きのう夕飯にお惣菜のエビカツをつついていたら「あげもののにおいがするのですが」とやってきたが、エビは確か食べさせちゃいけないはずだったので無視を決め込んだのだった。

とりあえず入ってみるスタイル。


 きのう、書いたものを推敲するべくプリンタを置いてある部屋で原稿を印刷していたら、聡太くんがふすまに体当たりしてプリンタの部屋に来ようとしていた。ふすまを突破できないと判断した聡太くんは、別の引き戸をカリカリしていた。
 どうやら人間がすぐそこにいなくなって寂しかったらしい。いやふすまや引き戸を隔ててすぐそこにいるのだが。猫というのは不思議な生き物である。
 聡太くんはとにかく独立心というものに欠ける気がする。人間に張りついているのが無上の喜びなのだ。だから人間が見えなくなると気を引きたくてイタズラを始めるのではないだろうか。わからないがガラスは危ないからそういうことをしてはいけない。
 聡太くんはいま母氏のエプロンの上で座り込みをしている。なんでだかよくわからないが、たまちゃんも聡太くんも人間のエプロンが好きだ。
 ちなみに印刷した原稿であるが、プリンタが黒インクが切れると他のインクで茶色く印刷してくれるという、ずっと求めていたありがたい機能を搭載していたおかげで全部刷り終わることができた。コツコツ直して公募にぶち込もうと思っている。

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