きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2023/1/24
大寒波到来である。
寒くて仕方がない。カイロを貼らないで寝ると凍え死んでしまうのではないかと思うほどである。人間はストーブの効いた部屋から動けない状態だ。
それだというのに、聡太くんはなんの用もない廊下に行きたがる。寒いから戻っておいで、と言ってもなかなか戻ってこない。
ストーブを焚いていて思うのは、暖かいところの人は灯油なんか買わないんだろうなあということである。母氏が学生時代を過ごした東京のアパートでは「灯油ストーブ禁止」だったらしい。想像がつかない。
暖かいところでは灯油なんて買わないのに、こっちは月に2回くらいかもっと多いか、くらいのペースで灯油を買っている。これさえなければもうちょっといい暮らしができるのだが。
まあストーブの温風に吹かれている聡太くんはかわいいのでヨシとする。
どうやら部屋の高いところのほうが暖かいらしく、聡太くんは神棚によじ登って、まるで天下人のごとく地上を見下ろしている。完全なるお殿様だ。
聡太くんはちっちゃいころを知っているので、ずいぶん大きくなったいまも「おチビさん」とか「小さいひと」とか呼んでしまう。たまちゃんも「小さいひと」と呼んでいた記憶があるが、それは人っぽいからではなかったろうか。
なんというか中学英語の長文読解を思い出す。犬を飼い始めて子犬のころは小さかったので「タイニー」と名前をつけたらでっかくなってしまった、という英語の文章を読んだ記憶がある。
おチビさんあるあるなのかもしれない。名前を「ちいちゃん」にしなくてよかった。こんな堂々たる猫を「ちいちゃん」と呼ぶのは可哀想だ。
再来月には完全に大人になっているわけで、大人になったらもうちょっと思慮分別というものがつくのだろうか。今年は夏になるまえに、夏用の長手袋を買っておこうと思う。よそ様にリストカットを想像されるのはいやだからだ。
きのうもガリガリ噛まれて手をボロボロにされたし、きょうも原稿作業をしながら手をかじられた。こいつは「動物のお医者さん」で言うところのガブリエルくんなのである。
普段はそんなに噛まないが、時々異様に執着して噛みにくるので気をつけねばならない。おもちゃを投げても興味なしでガリガリしてくる。困ったやつだ。
妹だか姉だか分からないが、きょうだい猫と一緒に引き取っていたら、子猫のころに噛み合いっこをして噛まれると痛いということを理解したのだろうか。いいやそんなことはない気がする。聡太くんは人間をガリガリかじるのが楽しいのだ。
そういえば昨日書こうと思って忘れたのだが、王将戦第2局で羽生九段が勝利した。勝者の記念写真でたこ焼き屋のおっちゃんになっている羽生九段は、ベトナムの麺料理のフォーを「フー」と言ったり、テレビでアイドル相手に将棋崩しをしてうっかり二本指でつまんで記録係(なぜ将棋崩しに記録係がいるかは分からないが)に「羽生先生、指は一本でお願いします」と言われていた「チャーミングなおじさま」の雰囲気があった。
対局後のインタビューの羽生九段は疲れているように見えたし、負けた藤井王将も静かに受けごたえしていたがたぶん悔しくて泣きたかったんじゃないかなと思った。
王将戦がどういう展開になるか期待大である。藤井王将の不敗神話も観たいし羽生九段がさらなる伝説を積み上げるところも観たい。実に悩ましい。
なお猫である聡太くんは将棋にあんまり興味がない。猫なので当然だ。しかし猫が将棋崩しをする動画、というのは観たことがあるので、ぜひやらせてみたいが、聡太くんならまず積んである山に体当たりしてぜんぶ崩して負けると思う。