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きょうの聡太くん 2025/2/19

 きのう、ぼーっとしていたら突如聡太くんが猛獣となり襲いかかってきた。手をがぶーっと、久しぶりに流血するまで噛まれた。ガリガリ……ガリガリ……と歯を立ててきて、なかなかの激痛だった。
 どうして聡太くんは手のひらみたいに柔らかいところを狙って噛むのだろう。このガリガリくんめ。
 洗ってもすぐ血が止まらなかったのでばんそうこうを貼った。ばんそうこうに血がにじんでいたのだから相当だ。なんでそういうことをするのか。それでいいと思っているのか。ふだんあんなに野生を忘れた姿でぐうぐう寝ているのに、どうして突然猛獣になるのか。ジャングル・ブギだ。女豹でなくオス猫なのだが。
 人間がそういう不当な扱いを受けながらも、買い物なんかから帰ってくれば「どこにいってたの? ぼくさみしかったよ?」とでもいいたげな顔でテテテテと走ってくるので、まあ愛情はそれなりにあるのだろうと思われる。
 もしかしたらガリガリやるのも愛情表現の一種かもしれない。でもそれはやめてほしい。
 突如猛獣になって襲いかかってくる珍しくて楽しい生き物と暮らしている……とポジティブに捉えるしかないのかもしれない。「にんげん! そのしぐさはかまれたいんだね!」という感じだ、ポジティブに生きていきたいのでそう思ってみることにする。

 きのう、毎週火曜日が楽しみな理由である「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」を観ていた。最近のバラエティ番組は微妙な番組が多いなか、たいへん努力して頑張って作っている感じがして面白い番組である。
 きのうはヴィジュアル系のファッションの店長がやっている店が出ていて、シルバーアクセサリーを大量にぶら下げた店長がヴィジュアル系のファッションで野菜の仕入れに行くシーンにゲラゲラ笑ってしまったのだが、お店の2階が居住スペースになっていて、ヴィジュアル系店長は猫と暮らしていた。ぱっと見がスコティッシュフォールドっぽいハチワレの猫で、クロムくんという名前らしい。
 まさか「オモウマい店」に「コワモテと猫」から摂取できる栄養があるとは思わなかった。最近この栄養をテレビで摂取したのはマグロ漁師ドキュメンタリーの「やもめ漁師」の家に猫がいたとき以来だ。
 こんなことを言っているわけだが、主に保護猫を取り上げているような番組はほぼ観ない。「かわいそうな猫」をテレビでまで観たいとはあんまり思わない。お涙頂戴は嫌いだ。
 かわいそうな猫が新しい飼い主の家に迎えられること自体は悪いことではない。むしろいいことだ。それをお涙頂戴に仕立てるのが嫌なのである。伝われ。
 ついでにもう一つ。保護猫番組の前身だった番組の昔の企画で、珍獣をタレントがハウススタジオで一日世話してみる企画が好きだった。やはり志村けんは亡くなるのが早すぎたと思う。

ぬん。


 きのうはしっかりとルーティーンをこなしてから寝た。やはりいつも通り、というのは安心する、人間が。
 廊下をダダダダと走っていくのを見ると元気でよかった、と思う。明日も元気だろうな、と思って安心して眠れる。
 元気な様子を見ているときがいちばん楽しいかもしれない。暴れ回るのだってものを壊したり噛んだりしなければ大歓迎なのだ。襲いかかってくるのだってケガをしなければそれでいいのだ。
 そういう理由で聡太くんがよく食べていると本当に安心する。人に心配をかけるな。
 最近はしょっちゅうカリカリを「ぼくこれいらない」と残すのだが、皿を顔の前に差し出せばそれなりに食べてくれるというのは以前書いたとおりだ。その食べ方があまりに怠惰なので、勝手にローマ貴族と呼んでいる話も書いた。
 猫というのは本来こういう怠惰な生き物なのではないだろうかとも思う。猫がぐうたらしているのはとてもいいことなのではあるまいか。そんな、日光東照宮の眠り猫じゃないんだから。

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