小説『人間きょうふ症』②
先生からの電話から一ヶ月経った頃だった。私は学校には行かず、いつものようにティータイムでくつろいでいた。すると再び、電話は鳴る。私はめんどくさがり、着信拒否した。しかし、数回も鳴って自分の時間に専念できないことから応答することにした。
「、やっと繋がった。もしもし、佐藤さんのお電話で間違いないでしょうか。」
「はい、そうですが。どちら様でしょうか。」
「あ、申し遅れました。副校長のKと申します。佐藤さんが学校に来ないことで、担任のM先生が困っていたようで、電話したんだけど、、。」
「そうですか。要するに学校に来て授業に参加してほしい、と。」
「あ、いえ、授業には参加しなくても大丈夫です。ただ、学校に来てもらって、課題や皆が書いているノートの部分をお渡ししようかと。やっぱり、ね、授業遅れてたら嫌なんじゃないかと思って。」
「んじゃ、無理矢理授業は受けさせない、と。」
「はい、そうすれば佐藤さんも勉強を遅れないでいいんじゃないかと。」
私は先生の話を受け入れないのも申し訳なく、止むを得ず承諾した。
「了解です。んじゃ、明日お伺いします。」
「わかりました。では、放課後に来てくれればと思います。」
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