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インナーブランディングによる「差積化」
コーポレートブランディングについてのご相談を受ける中で、
最近よく聞くのは、同時にインナーブランディングを
しっかりやりたいというお話です。
インナーブランディングというワードは、
これまで、そんなに頻繁に耳にするワードじゃなかったんですけど、
最近は必ずと言っていいほど、相手の方からお聞きします。
で、よくよく聞いてみると、
企業にとってブランディングが大事!ということはなんとなく理解して
外部企業に頼んでスローガンとかロゴをつくり、HPをつくり変え、
広告まで出したのはいいですが、
結局、その自分たちが掲げた目指すべきイメージに向かって
どうやって進んでいけばいいのか、分からなくて困っている。
そんな悩みがあるようです。
目指すべき北極星だけ、手渡された感じなんでしょうね。
まあ、北極星が明確になったのであれば、
それは一つの大きな価値とも言えるかもしれません。(ポジティブw!)
ただ実際には、理想の目指すべき姿に向かって
階段なり、梯子なりをつくって
一歩一歩社員が登れるようにしてあげなければ
せっかく遠くで「光輝く北極星」が
いつまでも触ることができない「絵に描いた餅」になってしまう。
ほんと、それはもったいない。(費用的にもw)
で、話を戻しますと、実際にそういう経験をした方や
このままプロジェクト進めたら、計画倒れになりそうだぞ?
ということに気づいた方が、インナーブランディングに関して、
独自に情報収集をされ始めているように思います。
ただ、このインナーブランディングというのが
なかなか一筋縄ではいかず、手間隙がかかります。
そこが、多くの外部企業が最後まで伴走せず(できず)に
去っていく理由でもあります。
そもそも全社員が企業理念に100%共感して
入社している組織なんてほとんどいないはずで
一人ひとりが会社の価値観と自分の価値観のすり合わせをしていくには
気の遠くなるような時間がかかるわけです。
また、価値観を理解していても、心から共感したり、
実際に自分で実践してみるまでのスピードの個人差も千差万別。
理解→共感→実践というインナーブランディングでよく使われるステップも
一朝一夕には進みません。
そうなってくると、どうしても工数も時間もかかってきてしまい
ほとんどの外部企業にとって、「とてもそこまでは付き合えない」という
悲しい結末になっちゃうんですね。
いくつかの企業のブランディングに携わってきて
つくづく大事だなと思うのは、
ブランディングは、
メッセージや表現的な他社との差別化を図るだけじゃなく、
働く人たちの考え方や行動が積み重なって生まれる差積化が大事
ってことです。
差別化は時間が経てば、他の会社に真似されちゃいますが、
差積化は努力と中身が必要なので、時間が経つほど真似されにくくなる。
この2つを手を抜かずにどちらもしっかりやる。
これがブランディングの両軸だと思います。
だから、見てくれだけのブランディングではなく、
インナーブランディングという
本気じゃないと気づけないキーワードに気づいている人たちが
増えてきているってのは、とてもいいことだと思っています。
そして、自分たちもそういう本気な人たちに
最後まで付き合ってあげ続けたいなと思う次第でありますw。