【妖珈琲物語】
おは妖ございます。妖店長です。
第一章(第1話~第13話)では
コーヒーが飲めるようになって「半年」で、自家焙煎・販売までたどり着いた「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長の珈琲物語を連載致しました。
第二章からは、現在の心境を綴ったり、気になったことをまとめたりしていきたいなと思っております。
宜しくお願い致します。
食品衛生責任者
はい、いきなりこんな題名ですいませんが、先にこちらを。
珈琲屋さん(飲食店)を始めるにあたり、必ずスタッフ一人が取得しないといけないのが「食品衛生責任者」の資格になります。
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000360006.pdf
(1)営業者:妖店長、食品衛生責任者:白くま副店長のことですね。
※調理師免許所有の白くま副店長は受講免除。
2023年10月に妖店長も経験として受講し1日かけて資格を取得して参りました。
講義内容
では、内容を超~簡易的に。
講師
「安全とは、《具体的な危険を物理・化学的に除去》することです。安全は安心に繋がり、リピーター(信用)に繋がります」
◎手洗い(石鹸+消毒薬)の励行。
◎食品は中心部まで十分に加熱すること。
☆20~50℃が食中毒菌が増殖しやすい!!
☆80℃で1分間以上加熱するとほとんどの菌が死ぬ。
☆ノロウイルスにも効果的なのは、85~90℃で90秒間以上加熱。
※再加熱の際も、よく加熱すること。
※細菌性食中毒の種類と感染経路は割愛します。
HACCP(ハサップ)
「HACCPとは?」
⇒Hazard Analysis and Critical Control Point
⇒H:危害要因 A:分析 C重要 C管理 P点 のこと。
【コーヒー製造における HACCP の考え方を 取り入れた衛生管理のための手引書(案)】
「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」内より
【業種】:コーヒー製造
【公表日】:2020年3月18日
【作成団体】:一般社団法人全日本コーヒー協会/
全日本コーヒー商工組合連合会
https://www.mhlw.go.jp/content/11135000/000591195.pdf
~要約~
・原料生豆や焙煎豆に微生物が付着しても増殖しない。
・250℃近くで焙煎するため、菌は死滅する。
・輸入時点の検査により、国で定められた残留農薬の基準以内の生豆のみが国内流通する。
・異物はコーヒーを90~100℃の熱水でフィルター等を用いてろ過して抽出するため、 異物がコーヒー抽出液に移行することは想定できない。
うん、そうじゃないと、食品安全面的に生豆を売る問屋さん捕まっちゃうよね。
温度や細菌については看護学生時代に公衆衛生学で履修済みでした。
珈琲生豆は汚染されている?
さて、上記のエビデンスを踏まえて、コーヒー界隈で話題になったのがこちら!
当店にも、「水砥ぎした方が安全なの?」というお問い合わせ頂きました。今回は「安全性について」個人的に考えていきたいと思います。
生豆を50℃のお湯で研いで焙煎している珈琲店の記事です。
個々のやり方は自由なのですが、その考え方がX(Twitter)で物議を醸しておりました。
続きを見てみましょう。
生豆は汚れている?
最終的に焙煎時の熱は185℃~245℃で行うので菌が死滅します。
➔お湯の温度の意味は…?
「濡れたままの方が洗浄では取り切れなかった農薬や汚水がほぼ完全に抜けることもわかりました。」
➔エビデンスがよくわかりません…。
また、50℃で手洗いした生豆からの研ぎ汁=汚水だというお話。
➔カフェインレスを作る際の技法のひとつ、水を使った技法でどうなるか。
50℃で手洗いした生豆からの研ぎ汁=汚水…ではなく、
「コーヒーの成分」が溶け出している色(チャフも含む)だと考えられます。
➔高温で洗っているだけなのでコーヒーの成分内の旨みなども一緒に出てしまうリスクがありますね。
頭痛や下痢は汚れや農薬のせい?
コーヒーの中にはカフェインが入っています。
150mlに対して、約80mg。(文献によっては100mg等まちまち)
カフェインの作用で、胃酸の分泌を促進することで下痢になる方もいらっしゃるのです。
頭痛も含めて「カフェインの感受性」と考えられます。
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=64173&-lay=lay&-Find.html
➔こちらは、カフェインの覚醒作用にフォーカスした記事ですが…
かなり人によって差があることがわかりますね。
以下もご参照下さい。
そもそも輸入時点の検査により、国で定められた残留農薬の基準以内の生豆のみが国内流通しています。
➔汚れや農薬で頭痛や下痢を生じているわけでは無いと考えられます。
「一番出汁」抽出
これは面白そう!
ということで検索をかけてYouTubeで拝見してみました!
①珈琲30g:90℃前後の100ccのお湯で抽出して、残りを破棄。
②この「一番出汁」を2.5~3倍量のお湯で割って飲むという方法ですね。
岡希太郎先生曰く、抽出の最初の50mlでほとんどコーヒー成分は抽出されているということでした。
浮いている泡は取ってしまう。
➔灰汁と同じですね。
たらたら抽出していると最後は雑味が出やすいので、高温でさっさと抽出。
成分と美味しいところだけ取ってしまうということだと思います。
まとめ
・あえて成分や旨みを水研ぎで流し、好みの味に焙煎する。
・水で濡らして、チャフを取りやすくする。
・水分量を調整して豆の煎り度合いの調節をする。
…こういった
こだわりがあり水研ぎ焙煎をしているお店もあると思います。
コーヒーの焙煎や抽出において、基本自由にあって良いと思います。
しかし、「生豆を洗わないと汚い」という表現は他のお店への影響もありますし、個人的には大手のコーヒー屋さん等が成分分析して頂いて白黒つけて頂きたいなと思いました。
今日はここまで!お読み頂き、ありがとうございました。
2023年11月09日
「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長:外堀 妖