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引く力を強くする
引く力を鍛える
このワードから思い浮かぶのはどんな動作であり筋肉でしょうか?
「引く」=自分の方に直線的に引き寄せる
トレーニングでは大まかに動作をいくつかに分けたり、筋肉で区切って全身を分割してトレーニングする事がポピュラーです。
全身をトレーニングすると尺が長くなってしまい現実的ではありません。
押す動作に関わる筋肉
引く動作に関わる筋肉
で分けるケース
押す動作(上半身)
引く動作(上半身)
下肢
で分ける三分割や
胸、肩、腕、脚、背中と全身を5つに分ける(それらを組み合わせる事もあります)分割法など。
この中でプル(引く)で行われる種目は背中や腕の屈筋群、デッドリフトなどです。
背中の筋肉(広背筋、大円筋、僧帽筋)や腕の屈筋群の鍛え方
ロウイング
プルダウン
デッドリフト
バーベルカール
ただこれだけでは不十分です。
可動させる箇所と固定させる場所を意識するとより効果的です。
固定点の考え方
ベントオーバーロウを立位で行う場合、脚の踏ん張りが必要。前傾を保つために臀筋、ハムストリング、脊柱起立筋、広背筋が姿勢保持に使われます。
引くためには押すことも重要
ワンハンドロウなどでは引く側でない方の腕で台を押す事で安定して強く引くことができます。
どこを安定させるか
動かすのはどこか
この辺を考えるとトレーニングは面白いです。
単純にベースの筋力や筋量を獲得するためには基礎エクササイズが効果的ですが、シングルレッグのワンハンドロウなど動きの確認として取り入れてみるのもいいでしょう。
苦手な動作パートは丁寧に行えないケースが多い。
フルレンジで行っているつもりでも勢いを付けてスキップしたりしている。
ロウイングなんかだと引き切らない、トップで負荷が抜けているパターンは多くあります。
ベントオーバーロウは少なからずチートを用いる種目。その塩梅が難しいのです。
トップ選手の真似しない
これ、時々お話ししているのですが、前提も違いますし、初心者に適した方法、中級者に適した方法、上級者の方法論などそれぞれ違ったものです。
ボディビルダーと同じ重量でトレーニングする事ができても、ボディビルダーの体は手に入らない。
目的が変われば方法も変わります。
たとえば、フィジカルが強いAさんを例に取ります。
Aさんと同じ重量を扱えるようになればAさんと同じフィジカルは手に入るのでしょうか?
ならないんですね。
なぜか。
目的が重量になってしまっているからです。
重量を指標にするのは悪いことではありません。重量は嘘をつかないですし、人間の感情のようにムラもありません。10キロはいつでも10キロです。
ボディビルダーの場合、筋肉を発達させるために重量を扱っています。そのフォームは筋肉の発達のための刺激を与えるフォームなのです。もし軽く見えたとしてもビルダー同様の行い方をするとめちゃくちゃキツかったりします。
むしろそのフォームでそれなりの重量を扱えるというのは怪力と呼べるものだったりします。この辺のこともあり、生理的な部分よりトレーニングフォームを重要視して指導しています。
ダイエットはカロリーコントロール大切ですよ。(全てではないですが)
そこを蔑ろにしてって話はあり得ないものです。嘘発見機として機能するので利用しましょう。
体を立てたベントローは正解?
何のためにやるのか?を考える必要があります。
・前傾角度が少ないから腰に負担がかからないから
・可動域も小さいから重量を扱いやすいから
・上部僧帽筋や中部を狙っている
・〇〇が行なっているから
体を立てたベントローが悪いわけではありません。広背筋狙いで行うのは中級者以上。背中の神経が発達していないビギナーには難しい。
それにエゴが入ってきます。
100キロだと背中に効く、でも140キロにすると効かない。どちらもフォームは同じように行えているのでしょうか?
おそらくそうではないでしょう。重量を扱うために犠牲にしているものがあるかと思います。
ビギナーにオススメのベントロー
姿勢保持に関してはルーマニアンデッドリフトをやりこむとよいでしょう。
ハムストリングの柔軟性に問題がなく腰痛も抱えていないなら上体を床と水平まで倒すスタイルがオススメ。
腰に不安がある場合は45度。
ベントオーバーロウは上体を起こしていくと最終的にシュラッグになります。僧帽筋狙いならそれでok。
続きます
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