渡辺創太ブログ

Astar Network、Startale Labsファウンダー。ブロックチェーンを使って新しいWebを作っています。 twitter 英語:@WatanabeSota 日本語:@Sota_Web3

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    Next Web CapitalのNoteです。

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最近の記事

スターテイル リブランディングしました

新しいホームページ: 2023年1月3日に創業したスターテイルをこの度、リブランディングしました。これまで1年半ほどはかなりステルスでプロダクト作成をしてきたのですが、来るべきAstar Evolution Phase1の発表に向けスターテイルの新しいロゴとその背景を今出しておくべきだろうという結論で今回発表に至りました。 スターテイルの5年単位の中期ミッションは「Web3 for Billions」(数十億人の人々がWeb3技術の恩恵を当たり前に得られる社会の実現)です

    • 実行のすすめ

      最近、諸子百家や日本の幕末を結構調べている。目的は歴史上の組織や哲学のエッセンスをスターテイルに取り組むことなのだが、どうしてもインプットがとても多くなってしまうので、全くまとまっているとは思わないが体系化するためにアウトプットとしてブログを記載している。歴史上、存続し続けることができた組織というものは存在しない。古代ローマ帝国で約500年、江戸幕府でも265年である。スターテイルが今後数十年、数百年を見据えた時に何をしてどう発展していくかを考えていく時に、最初から哲学と歴史

      • ボーリングとカーリング

        スタートアップの経営はボーリングに似ていて、大企業の経営はカーリングに似ている。ボーリングでは力一杯ボールを投げてピンをいくつ倒せるかというゲームである。方向違いのところに投げればガーターになる。一方で方向性さえ合ってれば力一杯投げても、そうでなくてもピンが倒れれば良い非連続ゲームである。そもそもスタートアップには投げられる弾数は多くないし1回限りの生きるか死ぬかの勝負をすることが多いのでむしろ正しい方向に力一杯投げた方が良い。その方が多くのピンを倒せると思う。 カーリング

        • 秦 - キングダム前史

          最近、時間を見つけては歴史を勉強している。過去の戦いの歴史から相似形を見いたしてビジネスに応用できることが多くあって楽しい。また、会社のカルチャーを作る時に東洋思想と西洋思想を組み合わせて今年中にちゃんと言語化しようと思っている。そのために、いろいろな思想を学び応用したいと思っている。 今回は春秋戦国時代を調べてたのでアウトプットがてらにブログを書こうと思う。諸子百家が生まれたのもこの時代で戦いの歴史と思想の歴史が濃いのもこの時代である。漫画のキングダムだと戦国時代で始皇帝

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        記事

          東洋思想その1

          最近、中国の諸子百家を勉強している。スターテイルのカルチャーをどう作るかや戦略をどう立てるかを考える上で、組織(または国)の在り方を歴史から勉強するのが一番近道だなと思った。スターテイルはグローバルな組織なので、東洋思想だけではなく、西洋思想もちゃんと勉強するべきだけどただでさえ東洋思想だけでも数千年遡って勉強しないといけないので、今年末とかどこかでがっつりと時間をとって進めたいと思う。 全体像でいうと中国の春秋戦国時代(紀元前770年から紀元前221)に諸子百家が生まれ、

          バンドル戦略

          複数のプロダクトを持った時に気をつけるべきなのは複数プロダクト間の連携だ。バンドル戦略は一般的に「製品を他の製品と抱き合わせにして定額で提供する方法」と定義することができる。1市場で大きなネットワーク効果を獲得しているのであれば、そのネットワークを利用して隣の市場に進出するなどの戦略を練ることができる。過去の事例で言えば、マイクロソフトのPCにデフォルトでInternet Explorer (IE)を搭載することで、IEのシェアを伸ばした事例がある。これは当時有料で提供されて

          Web3企業経営

          Web3ではPL経営ではなくBS経営が初期は重要で、BS経営を規模の経済を生かしてPL経営にするのが重要である。また、Web2での広告モデルはWeb3ではアセットマネジメントがビジネスモデルのコアになるだろうと思う。広告モデルもアセマネも規模の経済が必要で、手元のアセットが多ければ多い方がもちろん金利収入も多くなる。 例えばCoinbaseの2024年のQ1の収益で伸びているのは以下。 取引以外の収益ラインへの投資はコインベースにとって成果を上げており、純収益の約34%に

          事業タイミングとファクター

          言語化が最近の自分のテーマなので、自分と将来採用する人に向けてブログを残しておこうと思う。 起業家として事業をする上で、非常に重要なのは正しいタイミングで正しい場所にいることである。成功する理由の7割はこれで決まると思う。タイミング自体はコントロールすることはできないけど、ある程度検討をつけて予測することはできる。タイミングが来た時に、良いプロダクトがあって、良い人材がいて、十分な資金がある状態が作れているのであれば座組で勝てる。 別の言い方をすると、波が来る前に沖合にで

          事業タイミングとファクター

          我々の現在地とWeb3

          実際の技術進化は指数関数的だが、社会の期待は三次関数的な発展をたどる。そのため技術が過小評価されたり過大評価される。特に過小評価されている時に技術を正しく見積もるのは重要である。Web3においてはまさに過小評価されているフェーズにいると思う。起業家としてはこういうときが一番チャンスであり、AIやインターネットがそうであるようにサイクルが巡るなかで次のサイクルでどう勝つかを継続的に考えているプレーヤーが勝つことになる。残念なことにサイクルがきてからトレンドにのって参入する人たち

          我々の現在地とWeb3

          競争優位性

          最近、言語化能力が非常に大事だと一層思っていて、直感でわかることとか、考えていることを相手に伝えたり、前提と結論が見えているけど、中間ロジックを説明しなければならないときに言語化力が必要だと思うようになった。言語化能力を高めるに定期的に考えていることをアウトプットするブログを書こうと思う。 スターテイルの大戦略はテスラと一緒で、横ではなく縦にサービス群を作ることだというのは2023年2月に書いたスターテイル・マスタープラン V1で記載した。現在、多くのWeb3企業が業界を水

          29歳の抱負。

          写真は小伝馬町にある吉田松陰の終焉の地。 29歳になりました。28歳からの1年間はマクロ環境が厳しかった(厳しい)のもあって、次のための準備の1年でした。スターテイルを設立してから1年目だったのでビジョンや戦略、パートナーシップなどの座組や採用などに奔走していました。幸い、運がよく1年目から黒字着地することができチームも全体で14,15カ国のメンバーからなる60人を超える体制になりました。 29歳といえば、吉田松陰が死去した年齢です。僕は歴史が好きなので吉田松陰とか坂本龍

          言語化力

          「イメージできないものは魔法では実現できない」葬送のフリーレンでリヒターが言っている言葉である。イメージとは究極のところ言語化力だと思う。イメージすることはビジュアルで思い浮かべるということでもあるけれど、思い浮かべたビジュアルを自分の言葉で意識的、無意識的に表現できなければイメージの粒度が荒い。最近の個人的な課題がこの言語化力で、将来的な会社のゴールや個人のゴールは見れているけど、それを言語化しみんなに伝えるという部分で改善ができるのではないかと思う。なので、思考の整理と言

          サムスンとUOBからシード追加ラウンドで5億円の調達を実施し、シードラウンドで累計10億円の資金調達を完了しました

          久しぶりの投稿となります。Startale Labs CEO、Astar Networkファウンダーの渡辺創太です。サムスンとUOBより今回シード追加ラウンドで5億円の調達を実施しました。昨年のソニーネットワークコミュニケーションズからの5億円のシード出資に加えシードで累計10億円の資金調達となりました。スターテイル・ラボ1周年を1月3日に迎え、本当の偶然あの坂本龍馬の誕生日も1月3日ということでテンションあがったのですが、今日、ほぼ創業1周年のタイミングでこのブログを公開で

          サムスンとUOBからシード追加ラウンドで5億円の調達を実施し、シードラウンドで累計10億円の資金調達を完了しました

          あれから1年

          2022年9月29日にAstarが日本の暗号資産取引所に上場し、日経新聞1面に広告を載せてから1年が経った。この1年でFTXが破産したりした結果、アメリカは依然として厳しい状態にあり、中国も香港で活動が見られるものもスピードは思ったよりも早くない。日経新聞の1面カラー広告では今のweb3におけるマクロコンディションは日本にとってとてもチャンスだという趣旨で広告を打たせていただいた。実際には350を超える企業のロゴを僕とCOOの石川で1件1件 DMをしながら集めた。 余談だが

          2023 上半期

          2023年も上半期が終了しました。スターテール・ラボを立ち上げたのが1月3日なので、この6ヶ月はAstarもスターテールもかなり仕込みの時期でした。 色々な事件や規制強化がありマーケット的には非常に大変な半年でしたが、日本は幸いあまりダメージを受けておらず、政府の支援や日本大企業の進出などもあり我々的には地に足つけて事業を推進するフェーズでした。すでに過去少なくても2回はこのようなマーケットを経験している身としては、こういう時にしっかりBuildしていたチームが次のサイクル

          スターテイル・ラボ マスタープラン v2

          2023年の2月にスターテイル・ラボのマスタープランを公開しました。 ここから解像度が上がってきたのでマスタープランのv2といったら大袈裟ですが、久々にブログを書こうと思います。 Web3のマスアダプションに向けて何が足りないのか?我々が作りたいのは、「世界一スケーラブルなブロックチェーン!」「最先端技術がふんだんに使われた最も革新的なブロックチェーン!」とかではありません。「人々の日常生活の裏側で当たり前に使われているブロックチェーンです。」その時には今のインターネット

          スターテイル・ラボ マスタープラン v2