藤野 英人 投資家みたいに生きろ 読了記

私の座右の銘は、「習慣が全て」である。

人生のすべてを捧げても、100mを10秒以内で走ることはできない。フルマラソンを2時間台で走ることもできない。そんなことを考えているうちに、人の能力は【努力量×努力の質×才能】で定義されるのではないかと思うようになった。これが真実であるなら、どうやっても天才には敵わないという残酷な面があるが、一方で誰でも努力すればその人なりに成長できるという前向きな面もある。

努力の質や才能は、確実に担保できるものではないが、量は誰でも確保できる。何かをめざすときに、人が確実にできることは努力量を積み上げること。

必死に努力するのも日本的で嫌いではないが、あまりスマートではない。それよりも、気づいたらやっているというような仕組みをつくり、習慣化する方が継続性があり、長期的には大きな効果が見込めると思っている。それが、「習慣が全て」である。正しい習慣を身につけた自分は、正しくない習慣を身につけた自分よりも、なりたい自分に近づいているだろう。

さて、前置きが長くなったが、本題である。この本は、おそらく日本で最も有名な独立系ファンド、レオスキャピタルワークスの創業者、藤野英人氏の著作。自分の資産構成を見て、そろそろ投資信託でも始めようか、と考えた際に、最初に頭に浮かんだのがひふみ投信であった。虎の子のお金を預ける前に、藤野氏の考え方が知りたかったのが購入のきっかけである。

この本は、お金儲けの本ではなく、投資家とはかくあるべしと藤野氏が考える習慣を述べている。すべての行動の前に、その行動が投資か浪費か自問自答する、アンテナを立てて日常生活を送る、鉄板ネタの自己紹介を考える、といった習慣はすぐに取り入れたいし、人見知りの自分も違う業界、世代の人との付き合いを持たなければならないと感じた。「note」を始めたのも、実はこの本を読んだからである。

さて、ひふみ投信を始めるかどうか。
この本の中で、最も気に入ったのが、「好き嫌いの軸を大事にする」こと。私は藤野氏の考え方に共感した。それが答えである。

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