軍事戦略を学んで一騎当千になろう!(『戦争論』はこう読む)


はじめに

この記事は、完訳された『戦争論』を読破するためのものです。
内容の理解は横に置いておいて、まずは読み通すことに集中します。

『戦争論』を読破するには、かなりの時間が必要です。
本当です。
最初なら3ヶ月以上はかかるでしょう。

それでも挑戦する気持ちが1%でもあるのでしたら、この記事を読み進めてください。

1度は読み通したい本

『戦争論』は、軍事戦略を学ぶなら一度は通らなければいけない書籍です。
『孫子』にくらべて『戦争論』の書籍は少ない現実があり、今までは読み通すにはそれなりの覚悟が必要でした。
しかし、『戦争論』の新訳が、久しぶりに発売されました。
この新しい『戦争論』の登場で、『戦争論』を読み進める環境がかなり改善されました。

ここでは、私なりに『戦争論』を読破するための方法を書いていきます。
私は、『戦争論』を2回読み通し、解説本なども多数読んでいます。

『戦争論』の読み方

いきなり全訳を読むのは得策ではありません。
筆者なりの『戦争論』の攻略を紹介しますので、ご参考にしてみてください。

1.『漫画で読破 戦争論』

最初に漫画で『戦争論』の概略をおさえておくのがポイントです。
『戦争論』を読み通せない理由に、途中で何が書いているか「?」というのがあります。
なので、漫画で最初に『戦争論』の内容を把握しておけば、読んでいくときの道しるべとなってくれ迷うことはありません。
また、ここだけで終わったとしても『戦争論』のエッセンスは読めます。

2.『戦争論語録』

漫画のあとに、すぐに全訳に行くのは危険です。
『戦争論』の文体に慣れておく必要があります。
いわゆる準備体操の段階になります。

この書籍の内容は、著者が『戦争論』から必要な箇所を抜き出して、内容別に再編集したものです。
文章も抜き出しなので、『戦争論』の文体に慣れるにはもってこいの本になります。
この本だけで初心者は十分と感じるかもしれません。

完訳を読んだ後も、手元に置いておき頻繁に参照する本になります。

現在は、同じ内容で2種類の本が流通しています。

一藝社版

日本経済新聞版

3.『完訳 戦争論』

次に、いよいよ『戦争論』の完訳に挑戦します。
本来なら、ここで抄訳を紹介するところですが、『戦争論』の新訳をここで読むのが正解です。
筆者もまだ下巻の途中まで読みましたが、他の本に比べてとにかく読みやすい。
本当です。
他の『戦争論』の全訳に比べて、本当に読みやすくなっています。
今まで『戦争論』に挑んだものの、途中であきらめてしまったなら、この新訳を試してほしいです。
実は同じ著者の縮約版の『戦争論』も先行して出版されていますが、私の印象では完訳版の方が断然読みやすいです。

必要がないと感じた部分は、とりあえず飛ばし読みしてください。
2回目以降に読めばいいのです。

赤線(フリクションがおすすめ)を引きながら読むと、振り返るときに楽になります。

上巻

下巻

『戦争論』を読んだ後に読みたい副読本

『戦争論』を読み終わった後に読んで欲しい本を何点か紹介しておきます。

1.『クラウゼヴィッツ 『戦争論』の思想』

2.『クラウゼヴィッツの「正しい読み方」』

3.『孫子とクラウゼヴィッツ』

4.『クラウゼヴィッツ 『戦争論』入門』

5.『縮約 『戦争論』』

6.『クラウゼヴィッツと『戦争論』』

おわりに

『戦争論』を読み通すと自信がつきます。
他の戦艦級の書籍読破にも弾みがつきます。

『完訳 戦争論』は、今までの『戦争論』に比べると、「読みやすさ」に配慮されています。
『戦争論』は、読めば読むほど発見がある本です。

読むときは、一度に読もうとせずに1章ずつでもいいので、毎日読み進めていくのが読破のコツです。
ぜひ、『戦争論』の読み通しに挑戦してみてください。

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