ケーススタディ 2021年9月28日
今回は2021年9月28日18:00(日本時間、翌0:00)頃からのポンド円の相場を扱います。値動きの意味をチャートから読み取り、安全なトレードを目指しましょう。
前提
この記事は、フィボトレードの基礎知識が学習済みであることを前提に記述しています。まだ読まれていない方はフィボトレードの基礎知識の記事を先にお読みくださいませ。
4時間足
パッと見たところ、上側のトレンド・ラインと、下側の抵抗になりそうなゾーンの間でレンジっぽい動きをしています。
レンジっぽい値動きを見たら、フィボトレーダーは0.1秒後には次のように考えます。
上から売る
下から買う
真ん中では余計なことをしない
今はレンジのど真ん中です。よって、余計なことをしないのが大事。
4時間足レベルではここから上とも下とも言い切れないです。下位足で方向を見極めて行く必要がありそうです。分からなければ無理にトレードしないことですね。
1時間足
1時間足では、最後の上昇に対しての下降が非常に鋭いことが見て取れます。
下降の天井は、4時間足では上側のトレンド・ラインがありましたし、1時間足では前回下降起点から下げた、という解釈も可能ですね。いずれにしても、意味のあるところから強く下げているという事実が大事です。
一応上昇にFRを当ててありますが、非常に強く下げているわけですから、FR38.2で買おうとか、FR50で買おうとかいう発想にはなりません。買うなら、きちんと下降の勢いが殺されるのを待たなければ死にます。
じゃあ売るんですか?という話になるのですが、現在値は下げた先です。まだ下げ止まるニオイは全くしませんが、上昇のFR50ですから、ここで下げ止まって反発上昇してもおかしくはありません。焦って売って1時間足レベルの上昇が始まると結構な損失になります。売るなら戻すか待っても上昇しないのを確認してからです。今すぐに売るわけにはいきません。
直近の値動きは明らかに売りが強いので、我々は売りを基本に考えましょう。
すぐ売るのではなく、戻すか待っても上昇しないのを確認してから売ります。
5分足、エントリー・タイミング
では、3画面表示にしてこの先の値動きを見ていきます。
現在値は直近の上昇のFR50に突き刺さって揉み合い始めたところのようです。
我々は今、この下降の勢いが継続することを見込んでいます。よって、いい感じに戻すか、待っても全然上昇しないなら売りを考えます。
戻りの上昇の様子を観察したいので、下降のFRを引いておきます。
少し時計を進めて20:10(日本時間翌2:10)になりました。
おやおや?
1時間足上昇FR50という意味のある場所で3回止まりましたね。買いますか?
この場所、買う人もいるとは思いますが、危ないのでお勧めはしません。1時間足のところでも言いましたが、売りの勢いが圧倒的に優勢な状況での買いは危ない。買いたいなら、売りの勢いが殺されてからです。例えば、1時間足レベルで分かるぐらいしっかり上昇して、その押し目が落ちないのを確認できてからとかでないと危ないです。
我々は売りで考えていますから、どうなったら売れるかだけを考えていればいいです。「5分足で3回止まったから短くなら買えるのでは」などとスケベ心を出すと負けます。
とはいえ、まだ上昇の芽が全くなくなったわけではありません。もし、ここから強く上昇したら押し目から買うことを考えるところです。ということは、売りたいなら上昇が来ない確率が十分高くなるまで待たなくてはいけません。「なるべく右(でエントリーする)」でエントリーするよう心がけましょう。
はたして、翌29日の8:10(日本時間14:10)、下降から十分時間が経ちましたが、全く上昇する気配がありません。
1時間足レベルでは明らかに下降が強い。5分足レベルでも戻しの上昇が弱いのが見て取れます。1時間足では小さく5波が数えられますね。5波つけても上昇できないとなれば、下降が強いと判断できそうです。
この陰線を見て売ります。
利確は手堅く20 pipsでも良いですし、この勢いなら次の目標時点FR61.8までの下げは期待できそうなので、そこまで持ってもよいでしょう。結果的には少し早かったようですが、5分足直前の高値を超えていかない限りは持っていればいいですね。
まとめ
今回は、下降が強い場面で戻りが弱いのを確認して売る場面のケーススタディでした。いかがでしたでしょうか。
4時間足レベルではレンジの真ん中付近でやりづらい場面ですが、1時間足レベルで目線を定めてシナリオを立てて、その後の値動きをしっかりと5分足で確認すれば、売りで大きめに取れる場面でした。
トレード技術の習得にはこのような練習の積み重ねが不可欠です。
諦めずに、粘り強く勉強頑張っていきましょう。