カクアルベキ
僕にはひとつ、悪いクセがある。
なくて七癖とはよく言ったモノだが、僕は四十八癖の方の人間だろう。良いクセも、当然悪いクセも自覚している範囲でも多くの人よりも多いとわかっている。
感情を隠せずに、顔に出てしまうクセ。嫌なことがあってストレスを感じると、頭を触るクセ。わからない問題があるとアゴを触るクセ。集中すればするほど、ベロが出るクセ。数え出せば本当にきりがない。
その中でも圧倒的にたちの悪いクセがひとつある。それは、
「これはこうあるべき」 と考えてしまうことだ。
「大学生は勉強するべき」「部活動には全力で取り組むべき」「人付き合いは誠実であるべき」
平たく言うと、偏見が強い。固定概念から抜け出せずに、想定外のものを受け付けることに時間がかかったり、ハナから毛嫌いしてしまってうまく付き合っていけない。
今までは、「それでいいや」と考えていたのだが、最近になってなんてもったいないことをしてきたんだろうと感じてきた。もこもこの上着だろうが、NIKEの製品だろうが、センター分けだろうが、大学生言葉だろうが何だろうが、一旦受け入れてみて、自分の中で吟味し、かみ砕いてから以後の行動に移せば良いのだ。
決めるのは自分の内側。外側の偏見や先入観は本当にもったいない。
2021/11/16 落合壮亮