【Vtuber】にじさんじ + ポケモンで英語学ぼうぜ part 1-3
はじめに
本記事は、にじさんじ所属のVtuber 安土桃 の以下の配信の 19:04 - 23:24 まで英語解説です。
安土桃:
シリーズコンセプト・学習方法・記事を読むための必須事項は part0 を御覧ください。
またこの記事は part1-2 の続きです。まだ読んでいない方は以下からどうぞ。
【例文1】(19:04) 口語でのbe動詞の省略, 形容詞+形容詞+名詞, 肯定文なのに疑問文
Oh! That your flash new phone, momo?
単語:
flash(形容詞) 流行りの, 高そうな (*イギリス英語の口語, スラング的言い方)
new(形容詞) 新しい
phone(名詞) 携帯電話
直訳:
お、あれは君の高そうな新しい携帯電話かい、桃?
意訳:
うわっ、そのお高そうな新スマホ桃の?
キーワード:
口語でのbe動詞の省略, 形容詞+形容詞+名詞, 肯定文なのに疑問文
解説:
口語に慣れていないと??となる文。
まず、Oh! と驚いて、そのあと That your flash new phone, momo? と来ます。
さてこの文のVはどれでしょう??
実はこの文の That のうしろに be動詞の is が省略されており、それがこの文のVです。
That is your flash new phone, momo?
part1-1 でも述べましたが、口語や題名・標語的な形ではbe動詞が省略されることがあります。今回は口語として省略されています。
(参考: part1-1 例文5)
さて続いては your flash new phone を確認しましょう。
phone という名詞に、your, flash, new という形容詞がついています。
(yourは厳密には代名詞の一種ですがここでは名詞を修飾しているので形容詞扱いします)
このように名詞の前に複数の形容詞がくることはよくあるのですが、次の2つは微妙に意味しているところが違います。
どんな意味の違いがあるでしょうか?
a flash new phone
a flash, new phone
まず前者からみます。a flash new phone の flash は new phone という塊を修飾しています。
そして new は phone にかかっています。
a flash [new phone]
flash な [new phone]
一方後者は flash と new が並列的に phone を修飾しています。
a flash, new phone
flash で new な phone
そうなんです。
実はカンマで区切られた複数の形容詞は並列的に名詞を修飾するのです。
カンマのかわりに and をつけても並列的に名詞を修飾します。
a flash and new phone
flash で new な phone
ただし今回はカンマも and も使わないほうが自然です。
new phone だから flash(高そうな) という関係があるからです。
ここでカンマや and を使うと、phone は flash であり、なおかつ new であると、あたかもこの両者はまったくの無関係であるように感じられてしまいます。
とはいえホップくんは刹那のうちにこの関係を見抜いていたわけではありません。
「デュフフ、桃ちゃんのケータイは新品であるからにして高そうに見えるという論理関係が伺えるでござるwww」と考えているわけではないのです。
ホップくんは桃ちゃんを見るやいなや、彼女の持っている new phone に目が行きます。
つまり先に phone という認識が来るというより、new phone が先行します。
その new phone に対して、「なんや高そうなケータイやなー」と思い、 flash new phone と言ってるのです。
この場合、flash and new phone にはならないですよね?
さて今回はさらに your が前についています。
この your は代名詞の所有格というもので、名詞を修飾しているため形容詞とみて差し支えありません("代名詞"などと言っていますが!)。
こいつは、a, an, the などのように名詞を修飾する際は先頭にきます。
よって先程の話とあわせると、ホップくんは桃ちゃん見た瞬間、your new phone を認識します。
そしてそれが高そうに見えたので、your flash new phone になるのです。
このあたりは陽キャのホップくんになりきって音読しながら感覚を養いましょう。
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以下上級者向け。初学者はここを飛ばしてもおkです。
名詞の前にカンマや and なしでつながる形容詞にはやんわりと順番があります。
このツイートが何を言っているかというと、「ネイティブは形容詞を並べるときに無自覚で opinion(意見・主観)-size(大きさ)-age(古さ)-shape(形)-colour(色)-origin(出身)-material(素材)-purpose(目的) の順にしている」というものです。
もっと厳密に言えば、
冠詞/代名詞所有格/指示語
数詞
opinion(意見・主観)
size(大きさ)
age(古さ)
shape(形)
colour(色)
origin(出身)
material(素材)
purpose(目的)
の順です。
(※ 指示語はthis(この), that(あの)など。数詞は three pens の three など )
大量にいいねがついているように、ネイティブ自身もマジやんけ!と驚いています。
実際上のRedditという掲示板(にじさんじの公式板もあります!)では、「これ日本人の生徒に言われて気づいたわー。なんで Brown big cat じゃダメなのか聞かれて、脳内ブルースクリーン状態になったわ。」と言っています。
ただしネイティブが毎回この順を律儀に守っているいうことではなく、"彼ら的にしっくりくるのがこの順" といった具合です。
特に英語学習者がいきなり覚える必要は全くなく、思い出したとき「あー確かにこの順番だわ」と意識化して、次第に吸収していくのがいいでしょう。
一応例を書いてみます。
例:
a pretty small yellow chick
かわいい小さな黄色のひよこ
(a: 冠詞, pretty: 主観, small: 大きさ, yellow: 色)
one lovely little new square brown Japanese shopping bag.
ひとつの可愛らしい小さくて新しい正方形で茶色の日本の買い物袋
(one:数詞, lovely: 主観, little: 大きさ new: 古さ, square: 形, brown: 色, Japanese: 出身, shopping: 目的)
冠詞/代名詞所有格/指示語
数詞
opinion(意見・主観)
size(大きさ)
age(古さ)
shape(形)
colour(色)
origin(出身)
material(素材)
purpose(目的)
の順になっていますね?
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さて話を戻しましょう。
Oh! That your flash new phone, momo?
という文を学習していました。
この文のラストを見て下さい。momo? なんてのが付いていますよね?
?がついているので疑問文です。そう、口語では疑問文の語順にしなくても疑問文になることがあります。
例:
That is your flash new phone.
あれはあなたの高そうな新しい携帯です。
Is that your flash new phone?
あれはあなたの高そうな新しい携帯ですか ?
That is your flash new phone?
あれはあなたの高そうな新しい携帯ですか?
2文目はIsが先頭に来ている疑問文の語順なので紛れもない疑問文です。
しかし3文目は普通の語順なのに最後に「?」がついて疑問文になっています。
この時は文の語尾が上がり調子のイントネーションとなります。
つまり That is your flash new phone(⤴)? と発音されます。
疑問文と同じイントネーションですね。
今回はさらに momo が最後に付いています。
これは相手の名前をつけることで「だよね?」と念押しして聞いている表現です。
That your flash new phone, momo?
あれって君の高そうな新しい携帯?だよね桃?
意訳すれば、「そのお高そうな新スマホ桃の?」といった感じです。
【例文2】(19:15) 進行形の疑問文, 動詞 + 目的格 + 副詞, with+O+C(付帯状況のwith)
Were you watching Lee's exhibition match on it? But you can't cheer him on with your hands full?
単語:
watch(動詞) Oを視聴する
Lee(名詞) リー (※ Leonの愛称)
exhibition match(名詞) エキシビションマッチ
cheer up(動詞, 表現) (スポーツなどで)Oを励ます/声援を送る
full(形容詞) 満タンの, 満たしている
直訳:
リーのエキシビションマッチをそれで見てたの?でも両手を塞ぎながら君は彼に声援を送れないでしょ?
意訳:
それでリーのエキシビション見てたの?手ふさがっちゃうから声援送れないでしょ?
キーワード:
進行形の疑問文, 動詞 + 目的格 + 副詞, with+O+C(付帯状況のwith)
解説:
一文目は大丈夫でしょう。
まず以下のような進行形があります。
You were watching Lee's exhibition match on it.
あなたはそれ(=スマホ)の上でリーのエキシビションマッチを見ている。
You watched Lee's exhibition mathch on it. というSVOの第3文型が進行形になったものです。
(S: You, V: watched, O: Lee's exhibition mathch。また前文より it = phone)
進行形はbe動詞+動詞ingの形にするのでした。
(参考: part1-1 例文6 進行形)
今回は過去の時制なので、be動詞はYouにあわせて were になっています。
(参考: part1-0 ⑥動詞の形)
さて、単純なYes, Noで答えられる疑問文を作るには、be動詞を前に出すのでした。
(参考: part1-1 例文2 be動詞の疑問文)
なので were を先頭に持っていくと、例文と同じになります。
Were you watching Lee's exhibition match on it?
あたなはそれでリーのエキシビションマッチを見ましたか?
そしてButから2文目が始まります。
But you can't cheer him on with your hands full?
これは先程見たとおり疑問の語順ではないのに?が付いているので、一応疑問文です。
But は等位接続詞で「しかし」。
そして、you can't cheer him on ときます。
cheer on はセットの動詞で「(スポーツなどで)Oを励ます/声援を送る」という意味です。
例:
I cheered on Udrick.
私はユードリックに声援送った。
(S: I、V: cheered on、 O: Udrick)
さて上の文の O は Udrick ですが、O が代名詞(me, you, us, him, her, them, it) の時は、必ず cheer you on のように on の前に代名詞を置くというルールがあります。
◯ I cheered him on.
X I cheered on him.
これは cheer on に限らず、「動詞+副詞」のセットで動詞のように扱われているものでおこります。(※ 本によっては熟語・イディオム・句動詞と紹介されているものです)
今回の on は前置詞ではなく副詞であることに注意しましょう。
例:
We woke him up.
私達は彼を起こした。
(wake up で「Oを起こす」)
Maimoto turned it down.
舞元はそれを却下した。
(turn down で「Oを却下する」)
本文では Lee の事を既に言及しているので代名詞のhimが使われています。
But you can't cheer him on.
でも君は彼に声援を送れない。
(him = Lee)
この文章のラストは with your hands full です。
今までの話を思い出すと、with は前置詞なので後ろに名詞が来るはずです。
今回は hands が来ています。
ではそのうしろの full は一体何者でしょうか?
full は形容詞で「満タンの, 満たしている」という意味です。
ふつうは ~ is full とか run at full speed(満タンのスピードで走る→全速力で走る)のように、Cになったり、前から名詞を修飾して使います。
そのため with your full hands ならまだわからなくもないのですが、今回は with your hands full です。
(※ まれに後ろから一語の形容詞が名詞を修飾することもありますが、それは登場したときに紹介します)
結論を言うとこの with は 付帯状況のwith と呼ばれるもので、「with O C」の形をとります。
例文で見てみましょう。
Deron was sitting with her legs crossed.
でろーんは足を組みながら座っていた。
Honhima was talking with her mouth full.
ほんひまは口を満タンにしながら話していた。
(ほんひまはものを食べながら話していた。)
そもそも OC というものは第5文型SVOC に登場するもので、「O=C」の関係が成立していました。
(参考: part1-0 ②文型)
この例文でも O=C が成立しています。
一文目は her legs が O で、crossed が C です。この crossed は過去分詞で受け身の形になっているので「交差された」という意味です。
ここでは her legs = crossed なので、「彼女の足は交差されている(組まれている)」ということです。
これにwithがつくことで「〜しながら」の意味になります。つまり with her legs crossed で「彼女の足が組まれながら(彼女は足を組みながら)」となります。
これが付帯状況のwithの使い方です。
2文目も her mouth = full の関係になっています。「口を満タンにしながら」、つまり「ものを食べながら」という意味です。
では本文に戻りましょう。
But you can't cheer him on with your hands full?
with の中身をみて「あ、これゼミで見たやつだ!with OC だ!」と気づきましょう。
今回は your hands = full の関係なので with 全体で「あなたの手を満タンにしながら」という意味です。つまり hands を使い切ってしまっている状況ということなので「両手がふさがりながら」とするのがよいでしょう。
ちなみに文の終わりに「?」がついているのは既に見た「疑問文の語順じゃないのに疑問文になっている」例です。
これを踏まえて最後に直訳を確認しましょう。
Were you watching Lee's exhibition match on it? But you can't cheer him on with your hands full?
リーのエキシビションマッチをそれで見てたの?でも両手をふさぎながら君は彼に声援を送れないでしょ?
意訳すれば「それでリーのエキシビション見てたの?手ふさがっちゃうから声援送れないでしょ?」となります。
(※ あとで判明しますが、リザードンポーズができないということです)
なんとこの時点で「with OC」 というレベルが高い内容まで学習してしまいました。
ここまで着いて来ている方は既にかなりの英語力の持ち主ですよ!!
【例文3】(21:25) 助動詞would
You know the only way to properly cheer on Lee would be with his famous Charizard pose!
単語:
only(形容詞) 唯一の
way(名詞) 方法
properly(副詞) 正しく
would(助動詞/副詞) おそらく〜だろう (※助動詞も動詞を修飾しているので副詞の仲間とみなしてかまいません)
famous(形容詞) 有名な
Charizard pose(名詞) リザードンポーズ
直訳:
あなたはリーに正しく声援を送る唯一の方法はおそらく彼の有名なリザードンポーズだって知っているだろう。
意訳:
リーの有名なリザードンポーズしないととちゃんと応援できなくね?
キーワード:
口語表現, 助動詞would
解説:
You know ~ となっているので、全体は第3文型SVOで「あなたは〜と知っている」となります。
今回の know の後ろは the only way ~ would be ... という文になっているので、know のあとは that が省略されてる名詞節だとわかります。
(参考: part1-2 例文10)
(※ 上級者向け: ここでは You know を会話表現の「ほら」の意味でとることも文法的には可能です。ただこの表現は言葉に詰まったときに使われるもので、もし文で書くとしても「You know, 」とカンマを打つことが多いので、今回はこの表現ではないと判断します)
そのあとの the only way to properly cheer on Lee は、the only way に to不定詞の形容詞用法がついてる形です。
ここでは「正しくリーに声援を送る唯一の方法」という意味です。
さてこのあと would be with ~ と続きます。
would は助動詞です。
これまで will や can を見ましたがあの仲間です。
(参考: part1-1 例文7 助動詞will)
助動詞は動詞の前において、動詞に+αの意味をつける働きをするのでした。
would はかなり多くの意味を持っているのですが、今回は「〜だろう」という意味です。
「100%そうだ!」という感じから一歩引いてる表現ですが、それでもかなりの確信度があります。
例:
Shall we take a break?
休憩しましょうか?
── Oh, that would be nice.
── それはいいかもしれない。(ああいいですね)
今回は the only way ~ would be ... と言っているので「〜の唯一の方法は...だろう」という意味です。
そして ... の中身は with his famous Charizard pose! です。
ここの with は「方法」を表していて、「〜 の手段で」といった意味です。
以上から直訳は以下です。
You know the only way to properly cheer on Lee would be with his famous Charizard pose!
あなたはリーに正しく声援を送る唯一の方法はおそらく彼の有名なリザードンポーズによるものだって知っているだろう。
意訳すると、「リーの有名なリザードンポーズしないととちゃんと応援できなくね?」といった具合です。
前の文と合わせると、「そんなんじゃリザードンポーズで応援できないよ(笑)」というホップくんの煽りです。
【例文4】(22:02) 口語でのSの省略, 否定疑問文
Hop! Didn't expect to see you here today, dear. Isn't this the big day?
単語:
expect(動詞) Oを予期する
see(動詞) Oを見る/Oに会う
here(副詞) ここで
dear(名詞) 親愛なる者/かわいい人/あなた/おまえ(※ 親しい人に使う)
big(形容詞) 大きい/大事な
直訳:
ホップ!私は今日ここであなたに会えるとは思っていなかった。これは重要な日じゃないの?
意訳:
ホップじゃない!今日会えるなんて思ってなかったわ。今日は大事な日じゃなかったかしら?
キーワード:
口語でのSの省略, 否定疑問文
解説:
Hop! は、「お、ホップくんやんけ!」という感じ。
そのあと、 Didn't expect to see you here today, dear. ときます。
この文は Didn't で始まるので後述する「否定疑問文か!?」と疑う人もいるかもしれませんが、単に S の I が省略されているだけです。
今回の例文1も含めて、これまで何度か見てきたように口語ではしばしば省略がおこります(よく省略されるのは S や be動詞)。
なので I didn't expect to see you here todayで 「私は今日ここであなたに会うことを予期していなかった」となります。
expect は 「Oを予期する」であり、この O が to see you という to不定詞の名詞用法になっていることに注意しましょう。
この文の文末には 「, dear」 がついています。
この dear は親しい相手につかう呼称です。
「お前さん」や「かわい子ちゃん」など、文脈に応じて訳を考えていいですが、今回はすでに「Hop!」と前で言っているので、無理に訳出しなくてもいいでしょう。
その次の文は Isn't this the big day? です。
これは This isn't the big day. の疑問文です。
This isn't the big day. は第2文型SVCで「This = the big day じゃない」と言っています。
つまり「これは重要な日じゃない」です。
この文の be動詞 が前に出て疑問文の語順となり、Isn't this the big day? 「これは重要な日じゃないの?」という文になります。
(※ このような否定文を疑問文にしたものを否定疑問文と呼びます。)
ちなみに今回の this は「今日」を表しています。
以上をまとめると
Hop! Didn't expect to see you here today, dear. Isn't this the big day?
ホップ!私は今日ここであなたに会えるとは思っていなかった。これは重要な日じゃないの?
となります。
意訳すれば「ホップじゃない!今日会えるなんて思ってなかったわ。今日は大事な日じゃなかったかしら?」となります。
【例文5】(23:24) 疑問詞による名詞節, 動作説明の分詞構文
Yeah, that's exactly why I came running over to get momo!
単語:
Yeah(表現) ああ! (※ yes の口語表現)
exactly(副詞) まさに
why(接続詞) なぜ〜
That's why ~(表現) だから
run over(動詞, 表現) 急いでくる
get(動詞) Oを捕まえる
直訳:
ああ!それがまさに桃を捕まえに急いで来た理由だ。
意訳:
そうなんですよ!なんで急いで桃を呼びに来ました。
キーワード:
疑問詞による名詞節, 動作説明の分詞構文
解説:
全文で主人公のお母さんから「大事な日じゃないの?」と聞かれ、ホップくんが Yeah と返します。
Yeah は Yes を口語でカジュアルに言う表現です。
そしてそのあと、That's exactly why ~ と続きます。
これを説明するために、疑問文の作り方から考えてみましょう。
以下の文を見て下さい。
People love Nijisanji.
人々はにさんじが大好きです。
この文を「人々はにじさんじが大好きですか?」という疑問文に変えるにはどうすればよいでしょうか?
これまで見た疑問文は She is happy. のような文を Is she happy? のように、「be動詞を前に出す」ことで作っていました。
しかし People love Nijisanji. には be動詞がありません。
こんなときは、be動詞を先頭に出す代わりに、先頭に Do を置きます。
(参考: part1-1 例文2 be動詞による疑問文)
Do people love Nijisanji?
人々はにじさんじが大好きですか?
これで疑問文ができました!
もし、もとの文が「3単現のs」を使っているものだったら Do の代わりに Does を使います。
She loves Nijisanji. (彼女はにじさんじが好きです)
→ Does she love Nijisanji? (彼女はにじさんじが好きですか?)
(※ Does ~ の疑問文では動詞部分が「原形」になることに注意しましょう。上の例では Does she love Nijisani? になっていますね!これはDo, Doesや後述する Did が助動詞の仲間だからです)
加えて、もとの文が「過去形」を使っているものだったら Do の代わりに Did を使います。
He loved Nijisanji. (彼はにじさんじが好きでした)
→ Did he love Nijisanji? (彼はにじさんじが好きでしたか?)
(※ ここでも Did の後ろの動詞が「原形」になっていることに注意しましょう)
それでは一旦、People love Nijisanji. に戻ります。
次はこの文に理由を付けたいと思います。
People love Nijisanji because it has many funny VTubers.
にじさんじは沢山の面白いVTuberを持っているので、人々はにじさんじが大好きです。
(にじさんじには沢山の面白いVTuberがいるので、みんなにじさんじが大好きです)
(※ it は Nijisanji を指しています)
because は「なぜなら〜」を意味する従属接続詞です。
(参考: part1-2 例文4 従属接続詞)
ここで、この「なぜなら〜」という理由部分を尋ねる疑問文を作ってみます。
つまり「なぜ人々はにじさんじが大好きなのですか?」という疑問文をつくります。
まず because ~ を why に変えます。(以前のように what ではなく why にしているは「理由」の部分を尋ねたいからです。参考: part1-1 例文2 whatによる疑問文)
そして why は what のときと同じくでしゃばりなので、先頭に出してあげます。
Why people love Nijisanji
いま疑問文にしようとしていたので、why 以下を疑問文の語順にします。
Why do people love Nijisanji?
なぜ人々はにじさんじが大好きなのですか?
できました!
これで理由を尋ねる疑問文の完成です!
さて話をもう少しだけ続けます。
この疑問文を作る過程で、why を先頭にしたあと、why 以降を疑問文の語順にしました。
つまり Why people love Nijisanji を Why do people love Nijisanji? に変えました。
ここで Why のうしろを疑問文の語順にしないでおくとします。つまり why people love Nijisanji でストップします。
実はこの段階では「なぜ〜なのか」という名詞節になっています。
Why people love Nijisanji is obvious.
なぜ人々はにじさんじが大好きなのかは明白だ。
Tazumi knows why people love Nijisanji.
田角はなぜ人々はにじさんじがだいすきなのかを知っている。
一文目では why people love Nijisanji が名詞節で文のSになっています。
二文目では 文のOになっています。
ここまでくるとゲーム本編の文が読み解けます。
That's exactly why I came running over to get momo!
前の話を踏まえる why I came running over to get momo が名詞節です。
そしてこの文は第2文型SVCです。すなわち、「That = why I came running over to get momo」と言っています。
That は「あれ」とか「それ」という意味なので、全体としては「それ = なぜ〜ということだ」の訳になります。
これは言い換えると「それこそ、 〜の理由だ/ だから〜だ」と解釈できます。
例:
That is why people are afraid of Suzuhara.
それは、なぜ人々が鈴原を恐れるのかということだ。
= それこそ、人々が鈴原を恐れる理由だ。
= だから、人々は鈴原を恐れている。
本文では exactly が付いていますが、状況は全く同じです。
That's exactly why I came running over to get momo!
それはまさに、なぜ〜ということだ。
= それこそまさに、〜の理由だ。
= だから、〜。
(※ 海外ニキのコメント「これこそにじさんじ!そう、ここではカオスこそ日常!(だからこそ俺たちはにじさんじが好きなんだ)」)
では why の中身を見てみましょう。
I came running over to get momo.
came は come も過去形です。
こいつは基本的に第1文型SV をとります。
よって I came の時点で SV で「私は来る」の意味です。
そのあとの running がくせものです。
これまで ing がついているものとして
* 進行形
* 動名詞
がありました。
今回は be動詞 + ing じゃないので進行形ではないし、came の後ろに名詞がくることは通常ないので動名詞でもありません。
今回は新キャラの分詞です。
さらにいうと分詞のなかでも分詞構文と呼ばれるものです。
分詞は簡単にいうと「何かを修飾する」ものです。
(※ 一方、動名詞は「名詞」なのでS, O, Cになるか前置詞の後ろにくっつきます。)
今回の running は動詞のcame を修飾しています。
つまり今回の分詞構文は、 running しなから came したという動作の説明になっています。
分詞構文には他のタイプもあるのですが、今後登場したときに説明します。
つまり I came running. で「私は走りながら来た(私は走って来た)」ということになります。
今回はさらに over がついています。
run over は「急いでくる」といったニュアンスなので I came running over. で「私は急いでやってきた」となります。
I came running over to get momo.
ラストには to get momo がついています。
これは to不定詞ですが今回は名詞・形容詞・副詞用法のどれでしょうか?
(参考: part1-2 例文6 to不定詞)
名詞用法だとしたら「S, O, C, 前置詞のうしろにつく」ですが、今回はその余地がありません。
形容詞用法だとすると「Cになるか名詞を修飾する」ですが、Cの位置でもないし、修飾する名詞がいません。
よって今回は副詞用法です。
今回の副詞用法は過去にも登場した「目的」を表していて「〜するために」の意味です。
よって to get momo は「桃をgetするために」、つまり「桃を捕まえる(呼びに行く)ために」という意味です。
以上をまとめると以下の直訳になります。
Yeah, that's exactly why I came running over to get momo!
ああ!それはまさに、なぜ私が桃を捕まえるために急いで来たかだ。
= ああ!それこそまさに、私が桃を捕まえるために急いで来た理由だ。
= ああ!だから、私が桃を捕まえるために走ってきたんだ。
自然な形で訳せば、「そうなんですよ!なんで急いで桃を呼びに来ました。」となります。
おわりに
お疲れ様でした!今回はここまでです!
今回もてんこ盛りの内容でしたね!
まだ桃ちゃんが家から脱出していませんが(笑)、みなさんの英語力は初心者をとっくに脱出しています。
もう身の回りの英語も、辞書があればかなり読めるところまで身についていますよ!
(毎回言っている気がしますが、本当ですよ)
それでは何度か復習しつつ、また次回の記事でお会いしましょう。