「メルボルンのサッカー選手」
靴磨き世界一周アジア編32日目
大好評、世界で活躍する日本人シリーズ。
#そんなシリーズあったっけ
メルボルンでサッカー選手として活動されてる
カズキさんの靴を磨かせていただきました。
私がメルボルンに到着した時に、
「弟のように可愛がってるやつがいる」と
FBで友達だったタッちゃんから連絡を
いただき、お会いすることになった。
昨日は靴磨きをさせてもらったあとご飯も
ご馳走になり、私は意識高い系の就活生と
同じくらいの熱量で質問しまくった。
#私もかつて意識高い系の就活生だった
#多分普通に面接官からしたらウザかったと思う
カズキさんは大学を卒業後すぐにコネもない状態で、
英語もろくに話せない状況でメルボルンに来た。
オーストラリア中のサッカーチームにアポなしで
突撃し、入団テストを受けまくったそうだ。
せっかく行っても門前払いを受けることもあるし、
そもそも英語も話せないので会話が取れない。
まずは語学学校に行って英語を勉強し、
サッカーではまだ食べていけないのでアルバイト
をして、空いた時間にサッカーチームに行って
トライアウトを受ける。
疲労も溜まってパフォーマンスは落ちるし、
その影響で怪我もする。
お金がなくて、ホームレスの人達に向けた
炊き出しに一緒に並んでご飯を食べたこともあった。
最初は全くうまくいかずにもがき続けた。
今はメルボルンの2部のチームでプレーする
カズキさんだが、一番最初に所属したチームは
8部のチームだった。
#10部とかまであるらしい
29歳になった今も現役でプレーされている。
その経験を活かして、現在はメルボルンで一番
大きなサッカーエージェントの代表として日本から
メルボルンでサッカーをしたい選手のサポートもしている。
いくつものチームのテストを自分で受けて、
年俸の交渉や選手登録を自分で経験したから
こそ、的確なアドバイスや誘導をすることができる。
他のエージェントでは2チームテストを受けて
ダメだったら終わりというやり方をする会社も
あるそうだが、カズキさんは面倒を見ると決めた
選手は必ずチームが決まるまでサポートする。
それはご自身が就職もしないでオーストラリア
で挑戦すると決断し、それがどれだけ覚悟のいる
ことかを理解してるからだと思った。
カズキさんが大切にしている言葉を教えてもらった。
「AとBの道があって、どちらを行くか迷った時、
難しそうな道を選択するようにしている。
簡単な道は誰でもやるし、ライバルも多い。
でも難しい道は、それを乗り越えた後にいくつもの
チャンスが広がる。
だからできるだけ難しい道を選択する。」
私の頭の中にはスガシカオの「progress」
が流れていたよ。
#プロフェッショナルの流儀
メルボルンの中華料理屋さんの中で私の頭の中は
「ずっと探してた。理想の自分て、もうちょっと
カッコ良かったけれど♪」がリピートしていた。
カズキさんはオーストラリアに行く時、日本人が
プレーした前例の多いシドニー ではなく、ほとんど
アジア人がプレーしていないメルボルンを選択した。
それは難しい道だったけど、誰もやってない
からこそその道を切り拓いた先にはいくつもの
チャンスがあって、今はメルボルンのサッカー
エージェントでトップに君臨している。
「俺もメルボルンに来た時は本当に苦しんだ
からさ、海外で挑戦してる人には何か助けたい」
と言って、ご飯もご馳走になり、靴も磨かせてもらい、
また知り合いもたくさん繋げてくれた。
カズキさんの今後の目標は自分が成しえなかった
一部のチームに日本の選手と契約すること。
日本とメルボルンを繋げる架け橋となっている。
いつかプロフェッショナルに出たら、
私は"旅人枠"もしくは"ホームレス枠"で
出演させてください。
#そんな枠はない