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「お気に入りの本を思い出した」

靴磨き世界一周アジア編122日目

簡単に開く扉はあなたの人生を変えてくれる
運命の扉ではない。

本当にあなたが開けなければならない扉は重く、
固く、何度も挑戦しないと開かない。

でもその扉を開けた先に、あなたの運命を
変える出来事が待っている。


喜多川泰さんがゴリおりしてた「扉を開けろ」
という本に書かれている一説。


大学生の頃にその本を読んで体が熱くなった
ことを覚えている。


その後も何度も読み直して、その度にマーカーを
引く箇所が増えて、本自体はボロボロになっているが今も実家の本棚に大切に置いてある。


なぜ「扉を開けろ」を思い出したのかというと、
その本の主人公である小西忠禮さんが最初に開いた
扉と、現在の自分の立場が少しだけ被ってるような
気がしたからである。#少しだけね

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簡単なあらすじ
「扉を開けろ 小西忠禮の突破力」

戦後まだ日本が貧しかった頃、小西さんは大学を
卒業して選んだ世界は料理の道だった。
小西さんは新人の頃から「パリのリッツで働きたい」
ということを言っていた。
当時は外国に行くことすら難しく、ましてや日本人
がパリの一流レストランで働く事例はなく、周りから
笑い者にされていた。

小西さんは周りの反対を押し切って、フランス語も
話せない、労働ビザもない、コネもない状態で
フランスに渡り人生を切り開く物語。
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この本は自分の人生においてかなりガソリンを
注いでもらった一冊だ。


今シンガポールに来てまで思い出すくらいなんだから。


小西さんは何百回も手紙をフランス語で書いて
リッツの偉い人をドアの前で待ち伏せしては
何度も門前払いを食らっていた。


もう迷惑系ユーチューバーと変わらんことしてるよ。


お金も尽きたし、この手紙でダメだったら
日本に帰ろうと思った最後の訪問で、リッツの
責任者が小西さんを受け入れることを承諾した。


そこからの小西さんの躍進がすごい。


リッツで見習いをした後はどんどん昇給
してフランス料理の腕を磨いていった。


しかしそれだけでは終わらない。


そのままリッツだけで働くのではなく、
他のパリの名だたるレストランにアプローチ
をして、料理の武者修行をする。


リッツで働くことはあれだけ難しかった
のに、一度リッツで働いたという実績が
あればどこのレストランに行っても雇って
もらえたそうだ。


小西さんはその本の中で何度も自分の人生
を扉に例える。


「一度リッツという重たい扉をこじ開けることが
できたおかげで、その後の扉は簡単に開けることができた。」


今、私にとってはMason & Smithで靴を磨かせ
てもらってるこの経験は自分の人生においてはかなり
大きな扉だと思っている。


この2週間でこれまで見えなかったことが
透き通って見えるようになってきた。


例えば靴を一足磨く時にも「この靴はここを気を
つけながら磨いて仕上げはこんな風にしよう」って
完成のイメージをくっきり想像することができる
ようになった。


でも、その代わり自分の課題もはっきり
見えるようになった。


それが見えるようになったことが、
もしかしたら一番の収穫かもしれない。


小西さんの言葉を借りると、重たい扉を開けた
からこそその先の扉はちょっぴり開きやすく
なったのかなぁと思っている。


この写真はシドニーのゲストハウスで夜中にトイレ行った時に部屋をインロックしてしまい、このまま1時間待ち続けた時の写真です。
この扉はなかなか開かなかった

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