寄付集めのために作り出される社会課題 #等身大の自分
12月は「#寄付月間」です。1年の終わりに寄付について考えてみませんか?というキャンペーン月間になっています。
今、内定先のEarth Companyでは、マンスリーサポーター300人キャンペーンを実施中です。今週末で新しく3名の方々に応援いただきました。
ありがとうございます!
キャンペーン終了までの残り14日で
目標の300人まであと「56人!」
※マンスリーサポーター制度:毎月一定の金額を団体に寄付する仕組み。月々1000円から支援をすることができます。決済はクレジットカードなので、今風に言うと「支援のサブスク」です。例えば、月々1000円の寄付で途上国に10冊の絵本が寄付されます。
これまでキャンペーンが始まった11/21から毎日noteを投稿してきて、気づけば今日で24日目。ここまで毎日投稿が続いたのは初めてです。
さて、キャンペーンも残り2週間ということで、今日から #等身大の自分 というテーマで、寄付についてありのままの考えを書いていきたいと思います。
寄付者のニーズに応えないといけないのか?
寄付月間ということで、僕もNPO視点から寄付について考えていきます。
NPOにとって顧客は「受益者」と「寄付者」の2つです。
受益者は、NPOが提供する活動の恩恵を受ける人で、
寄付者は、NPOに対して金銭的な支援をする人です。
ビジネスにとって顧客=消費者のニーズを満たすのは当たり前ですが、NPOもまた顧客である受益者と寄付者のニーズに合った活動をしなければいけません。
受益者のニーズ
「社会起業家たるもの社会のニーズの代弁者たれ」とあるように、NPOは現場の人々が何に困っているのか、というニーズをくみ取り、それに応えるような活動が求められています。NPOの存在意義はまさにここで、受益者が抱えている課題を解決するために活動を行うわけです。ですから、困っている受益者がいなくなれば、NPOの存在意義はなくなり、課題は解決されたと言える(もしくは、限られたリソースの中で最大限のインパクトを出した)わけです。
受益者のニーズを無視したNPOの支援は、意味がありません。
寄付者のニーズ
一方で、寄付者も寄付をすることに様々なニーズを感じています。
下の図は、寄付者の寄付する理由とその割合です。
引用:内閣府NPO 寄附理由
このデータにもあるように、「社会の役に立ちたいと思ったから」という理由は約60%と大部分を占めています。
寄付を集めて感じた違和感
2020年は、自分が寄付を集める側になって活動してきました。これまでは、現場に近い場所で受益者との関りが多かった中で、ここまで寄付集め(ファンドレイジング)に時間を費やしたのは、初めてだったと思います。
その中で、感じた違和感は「寄付を集めるための過剰な課題訴求」です。
例えば、課題訴求のために、
貧困問題に取り組む団体は、貧しくて食べ物がない子どもの話をしますし、環境問題に取り組む団体は、北極で溶けていく氷をセンセーショナルに伝えます。
それは必要なプロセスですが、この課題訴求が行き過ぎていないかなと。誇張されて編集される受益者の話や課題にもやっとすることがあります。
24時間テレビのお涙ちょうだいの悲しいドキュメンタリーで寄付を募るのもそうです(テレビのディレクターが考えた行き過ぎた課題訴求)。
ただ、結果として寄付者の中にはそういう悲しいストーリーを求めている人がいたり、アフリカの難民キャンプで配給の列に群がる人の存在があってこそ、寄付をする人もいるので、この方法がとられているのだと思います。
飽きられる課題訴求
こと、若い世代にとっては、このアプローチの仕方はもう古臭いです。
Youtubeで悲しいトーンの社会課題の動画を流しても、一般の人からすると、「もうそのパターン知ってる」ってなると思います。
「こんな課題があって、こんなに困っている人がいます!」という伝え方だと、もう飽きられてしまっていて、はいはいで終わってしまうのが現実です。
人々は貧困に苦しんでいる人の存在も知っているし、環境問題が悪化していることも知っています。そのうえで、寄付しようとは思わないわけで。
そういう人たちに寄付してもらうためには、また別の寄付のニーズが必要です。
支援から応援へ
これからNPOに必要なことは、課題訴求に加えて、応援される団体になることだと思います。寄付者のニーズとして「課題解決に取り組んでいる人を応援したい」というものがあるからです。
社会の役に立ちたいというニーズの中には、
①社会課題の解決に貢献したい
②課題に取り組むNPO/NGOを応援したい
という2つから成り立ってくるのはないかと思います。
この問題に取り組んでいるAさんを応援したい、というニーズです。
SNSで気軽にNPOと寄付者は繋がれる時代だからこそ、NPO側は顔が見える支援をしていくことが大切ですし、応援したいと思ってもらうような団体になっていく必要があります。
最後に
日本は意外と寄付文化がある国です。震災や災害があった時には、寄付をする人も多いのではないでしょうか?緊急かつ重要な課題に対しての寄付は集まりやすいです。次には、緊急ではないけど重要な課題に対する寄付の総量をどう増やしていくかがカギになります。日常生活にどれだけ寄付がなじんでくるか。まずは寄付を考えることから始めてみませんか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。内容に共感していただけたら、ぜひ「いいね」をよろしくお願いいたします!
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