「NPO新入社員は全員ファンドレイジングスクールへいけ!」
私(@miya512a)は大学を卒業後、2021年4月に3年間インターンとして関わってきたNPOに新卒入社しました。そして、6月からファンドレイジングスクールに通い、9ヶ月間学ぶ中で「このスクールは、NPO新入社員が必須でいくべき!」と強く感じたので、このnoteを書きました。
ぜひ新卒NPO入社を決めた卒業前の大学生や、NPO転職1年目の方にぜひ読んでいただきたいという内容になってます。
7000文字を越える長文となりますので、ぜひお時間にある時に、お付き合いください🙏(時間のない方は太字のみ読んでいただけると内容が伝わるかと思います!)
新卒NPO職員が抱える悩み
NPO新入社員のうち、まずは新卒NPO職員の抱える悩みを、実体験も含み大きく3つをあげてみました。
1)団体の運営資金の獲得に、自分がどう貢献すればいいのかわからない
2)研修制度がなく、成長の鈍化を感じる
3)漠然とキャリアについて不安(不満?)を抱く
一つずつ説明していきます。
1)団体運営資金の獲得に、自分がどう貢献すればいいのかわからない
NPOが社会課題解決に取り組む上で、「寄付」を考えることは避けては通れません。既存の事業の継続、新しい事業開発など、課題解決にはお金が必要です。
NPOが抱える圧倒的の課題第1位は「ファンドレイジング」です。
あなたが働いているNPOでも、ファンドレイジングに頭を抱えていると思います。これは、「支援をするほど、お金が出ていく」というNPOの構造上、仕方のないことで、そもそも難しいことに取り組んでいる、という認識をもつ必要があります。
より詳細な話をします。
おそらく新卒入社の場合、採用をするNPOの事業規模が5000万円、職員5-7人以上というのが最低ラインかなと思います(私の団体もそうです)。
この段階のNPOがどういう成長段階にあるかというと、ひとことで「ジリ貧」「自転車操業」です。
状況としては、
・事業も拡大して、認知度も向上
・クラウドファンディングで支援を募って成功
・事業収益・継続寄付など安定した収入源の確保に苦労
・目の前のファンドレイジングに必死
図:NPOの成長段階(著者作成)
とすると、ここでのNPO内部で議論になるのは、どの事業に投資するか、またその投資のためのリソースをどう集めるか、目標達成のためにどのような中長期戦略を立てるか、という点だと思います。
この議論に関して、新卒NPO職員(または加入したての職員)が貢献できるポイントは、正直非常に少ないです。これらは、まさにNPOの経営課題であり、いきなり新卒でその団体の成長戦略を担うのは、さすがのどベンチャーNPOだったとしても少ないと思います。(なくはないですが汗)
これらの成長戦略(中長期計画)というのは、ある程度の他団体からの学べる成功法はありつつ、自団体にフィットするかどうか、議論に時間を要するポイントで、通常は経営課題として、経営陣で進められます。
このプロセスに時間がかかり、戦略策定に関わっていないスタッフからすると「中長期計画まだできないんですか」「いつになったらファンドレイジング始めるんですか」状態に陥りがちです。
ここで新入社員は、「できることは少ない」「待つしかできない」というある種、他人任せの状態になってしまう可能性があります。ここでフラストレーションをかかえると、自分もこの議論に貢献したいけど、何を話せばいいかわからない、そういう状態に陥るかと思います。
これが新卒NPO社員・新入社員のファンドレイジングに関わる悩み1つ目です。
2)研修制度がなく、成長の鈍化を感じる
企業と比べ、人材の研修制度が整っているNPOは非常に少ないと思います。受講料やイベント参加費を負担します、というのはあると思いますが、いはゆる指導係がついて、1から10までみっちりつきっきりで教えます、という状態は少ないはずです。
NPOでは、
「Learning by Doing」
「そもそもNPOに研修制度を期待しない」
「上の仕事を見て学ぶ」
というマインドセットが求められます。(ここはNPOだけでなく、ベンチャー企業もそうだと思いますが)
ただ、このマインドセットでは、学びの臨界点があり、ある期間を達すると成長の鈍化を感じることも思います。おそらくNPOに新卒入社を決めた方は、同じ団体で少なくとも1年はインターンをしていることを予測すると、この臨界点は団体加入から2年経つ頃から感じるのではないかと。
この成長を実感できないというのが、けっこうな悩みになり、モチベーション低下につながります。
(自分も同じ悩みを感じていました)
3)漠然とキャリアについて不安(不満?)を抱く
2の成長の鈍化が引き金になりつつ、新卒NPOや新入社員は「この先どうすればいいんだろう」というキャリアについての悩みが浮上します。
前の図で言う、未来②の先に突入してしまっているケース。
このキャリアの悩みは、「不安」という形で現れ、「不満」につながります。ひいては、ソーシャルセクターで働くことへの諦め、をも感じてしまいます。
不安
・このまま同じ団体にいるだけでは、成長することができない
・なぜか加入当初ほどやる気が出ない
・このままで大丈夫かキャリアが気になりだす
不満
・人事、研修制度をもっと整えてほしい
・給料をあげてほしい
・こういう話をする場を設けてほしい
そうして、「やっぱり最初はビジネス行ったほうが良かったかな」「頑張りたいんだけど、どうすればいいいかわからない」「転職を考え始める」とちょっと心が折れかける期間に突入します。まして、コロナでオフィスでみんなと一緒に仕事ができない環境で、モチベも下がります。
未来③になってしまっていることもあるかもしれません。
結局は、内省を通じてこれらの「不安」と「不満」を認め、この状況を打開するために、もろもろの諸条件は受け入れざる負えません。
それらを変えていくためには自分から動いて、外部の学びの機会を利用して努力しよう、とマインドがシフトさせていくしかありません。
そこで、団体外の学びとしてファンドレイジングスクールが浮上します。
(このプロセスに3-6ヶ月はかかるのでは汗)
僕の場合は、成長の鈍化から未来②に突入する前に、これまでのインターンでのファンドレイジングの学びを改めて体系的に学びたい、ということと思っている時にスクールに通えたので、良いタイミングでした。ちょうど自団体で中長期戦略を立案している時期で、ファンドレイジングスクールでの学びを、ボトムアップで経営陣の戦略策定のための提案という形で、貢献できました。
ここまで、新卒NPO職員や新入社員が抱えている悩みについて、2000文字を使って書いてきました。ここからは、それらの悩みを「ファンドレイジングスクールに通うことで解決できる」という話をしていきます。
なぜファンドレイジングスクールがNPO新入社員におすすめなのか
ファンドレイジングスクールのおすすめポイントは次の3つです。
1)他団体・他課題に取り組む団体のファンドレイジング課題を知れる
2)ビジネススキルを持ったクラスメイトのアウトプットから学べる
3)ファンドレイザーのゆるいつながりが生まれる
この3点を、私のファンドレイジングスクールでの学びも紹介しながら、説明していきます。
1)他団体・他課題に取り組む団体のファンドレイジング課題を知れる
ファンドレイジングスクールでは、自団体のファンドレイジング戦略発表があるのですが、これが本当に「学びの宝庫」でした。自団体が抱えている悩みを、既に経験している先輩NPOの事例や、その先輩NPOたちが次のステップに進むために考えていることなどを、リアルを知ることができました。
また、戦略発表一つ一つに、講師の方からのフィードバックもあり、そのフィードバックを聞くのも、最高の学びでした。
戦略発表を通じて感じたのは、どのフェーズになっても「ファンドレイジングは課題であり続ける」ということ。いま自分が抱えている壁を乗り越えたとて、次の壁が待っている。そういう疑似体験をできたことは、団体の長期的な成長を考える上での高い視座を得ることにつながったのではと思います。
目の前のファンドレイジングの先に財務の安定はないのではないか、と感じていた自分にとって得るものが多かったです。
図:他の団体のファンドレイジングの事例から得られる学び
僕が通っていた6期では、NPO業界では有名なかものはしさん(事業規模4.2億円)やジャパンハートさん(事業規模9億円)といった「ファンドレイジングでは成功している」と見られているNPOで働く方もいました。
一方で、ファンドレイジングにはウルトラCがないこと、先輩NPOも時間をかけて今の成長を遂げた、ということから、「時間に対する忍耐」と「それに耐えうる資金獲得」が必要だと学びました。
2)ビジネススキルを持ったクラスメイトのアウトプットから学べる
新卒NPO職員にとって、ビジネススキルを持ったクラスメイトから学ぶことが、実務に生きると感じました。6期では、ビジネスセクターで20-30年間働いてきて、そのスキルをソーシャルセクターでどう活かせるんかを学ぶために、スクールに参加する方が3分の1ほどはいたと思います。
そういう彼らは大手広告代理店(D通・H堂)だったり、大手コンサル(P社)、大学院Gビスに通っていたり、ビジネスのプロフェッショナルです。
図:ファンドレイジングスクールの受講者層(特にほかセクターの年齢の上の方々かたの学びが大きかったです)
毎回の講義で、ケーススタディで、NPOの課題分析や中長期戦略の策定といった課題があるのですが、その精度が半端なく高い。
ビジネスの現場で戦ってきた人たちの力量を毎回感じ、「この資料すごいな」「こういう考え方できるようになりたいな」と、彼らが提出した課題を真似して、自分の課題に取り組んでいく。長年のビジネス経験を持つクラスメイトからの学びは、NPOでは得られない経験でした。
(決してNPO職員のレベルが低いといっているわけではないのでご了承ください汗汗)
3)ファンドレイザーのゆるいつながりが生まれる
クラスメイトやゲスト講師のみなさんとのつながりは、漠然としたキャリアへの不安が解消するきっかけになるかなと。そもそもこのファンドレイジングスクールに通う人は、学費27万円を払って「ファンドレイジング」を学びたい、と思っている人たちです。そういうニッチな思いを持った人と普段出会えることって稀だと思います。
自分がこれからファンドレイザーとしてキャリアを歩むか否かは別として、そういう選択肢もある、ということをリアルで感じることができるのが、スクールの強みだと思います。
また、駆け出しのファンドレイザーで、これから認定ファンドレイザーの資格をとって、仕事にしていく、という同じフェーズにいることも非常に価値の高いことだと思います。
また、ファンドレイジングスクールを運営してる日本ファンドレイジング協会が掲げている「寄付・社会的投資が進む社会の実現のためのエコシステムの創出」という面で、まだまだファンドレイザーが足りていないということも感じました。
この状況を踏まえても、可能性のある職業だと思いましたし、ファンドレイジングスクール・協会のネットワークを通じて、新しい仕事になる可能性も大いにあると感じました。
この可能性からキャリアの広がりを実感でき、ソーシャルセクターで働く不安も減ると思います。
ファンドレイジングスクール申し込みにあたっての悩み
ここまで、ファンドレイジングスクールをおすすめする理由を解説してきましたが、最後に「実際に申し込みするにあたっての悩み」を説明します。
これは大きく「時間」と「お金」の2つだと思います。
時間
ファンドレイジングスクールスクールは、9ヶ月間です。
具体的なコミット時間でいうと、
・約2週間に1度の講義
・約2ヶ月間のリアルケーススタディ
・自団体のファンドレイジング戦略の立案
・認定、準認定ファンドレイザーの必修研修
などけっこうボリューミーではありますが、基本平日夜19時から2時間、週末土日のどちらか(たまに両方終日)は、大学で学業+インターンを経験している身からすると、大変だけどそんなに苦ではない、という体感です。
(学業としての学びが大学卒業ぶりなど諸先輩たちは、通常の業務に加えての受講になるので、仕事の繁忙期などはけっこう大変そうでしたが)
結論、コミット時間は新卒NPO職員なら、全く問題なしです。むしろファンドレイジング似対して強制的に自分の時間を投資する環境となるので、逆におすすめです。
お金
コミットは問題ないとなると、最終的なハードルはやっぱり「お金」だと思います。
いったい、ファンドレイジングスクールに通うためにはいくら必要なんだと。
入学費は、「27万5000円」です。
これを見たとき、やめようと思うかもしれません。
ちょっと待ってください。
ここまで、悩みやファンドレイジングスクールの利点に納得してくださって、最終的に「お金」がハードルで成長の機会を逃すのは本当にもったいないです。
ここで、お金に余裕はないんだけど、ファンドレイジングスクールでの学びをあきらめたくない、そんな人に朗報をお届けします。
実は、ファンドレイジングスクールには「U35奨学金制度」が存在します。
以下、ファンドレイジングスクール応募要項の引用です。
ファンドレイザーを志す若い世代を応援するため、NPOに勤務する35歳以下の受講生に返済不要の奨学金を給付する奨学金制度を新設しました。
下記の条件を満たし、選考を通過した方が対象となります。
【募集人数】若干名
【対象】・入学時点で35歳以下の方、・非営利活動団体からの給与等で生計を立てている方・今後もソーシャルセクターで活動していく意思がある方・ファンドレイジング・スクール修了まで学ぶ意思と意欲のある方
この奨学金制度を活用すれば、「返済不要の奨学金として11万円」が給付されます。ですので、実質「16万5000円」でスクールに入学することができます。
「16万5000円」なら払えるかも、と思った方、ぜひこちらからお申し込みください。
「16万5000円」もちょっと渋い、、、という方、気持ちよくわかります。
10万円を超える支払いってこれまであまり経験したことないゆえ、諭吉16枚+αをリアルに考えると、ちょっと腰が引けるでしょう。
ただ、この16万5000円に含まれているのは、実はファンドレイジングスクールの費用だけではないんです。スクールの入学特典として下記のサービスを無料で利用することができます。
<入学特典>
・准認定ファンドレイザー試験の受験費用(通常16,500円)
・認定ファンドレイザー必修研修の受講費用(通常66,000円)
・個別コンサルティング(プライスレス←まじです)
・日本ファンドレイジング大会の参加無料(通常参加費16,500円)
・上記に加えて、JAFRA主催の研修・イベントへの参加費用無料(1回3000円~、無制限)
※価格はJFRA非会員のもの
ここで、スクールに入学せずに入学特典の研修やイベントに参加することを考えると、かかる費用の総額は、
約10万円+α+コンサル費(時価)
コンサルは、日本のファンドレイジングの第一人者である鵜尾さんや、経験豊富な方々からコンサルから1時間のコンサルをいただくので、少なくとも実際にお願いするとうん万円はするのではと思います。
ですので、
入学費165,000円には、100,000円分+αの特典が含まれているので、実質65,000円でスクールに通えちゃう
のと同じだと考えることができます。
65,000円なら行かない選択肢はない、
と思えるほど安価ではないでしょうか
そして、この奨学金制度、本当に思いある先輩ファンドレイザーの人たちのご寄付で成り立っているそうで、そういう方々の存在も有り難いですし、応援してくれる人がたくさんいるんだと実感することにもなります。
金銭的なサポートに加えて、応援されているという実感も大きなメリットです。
なんなら、借金をしてまで通う価値があると思います。
それは、新卒1年目・入社1年目だからこそ、自分が学べる環境に投資すべきだからです。
16万5000円のうち、45,000円は貯金から、残りの12万円は親に頼んで4月から1年間、毎月1万円の返済で交渉しましょう。
「借金してでもファンドレイジングスクールで学びたかったんです!」と入学式で宣言する新卒NPO社員、絶対みんなから応援されます。笑
最後に
写真:苦楽を共にした赤バインダーと共に
ここまで、約7000文字に渡って「NPO新入社員は全員ファンドレイジングスクールへいけ」というテーマで綴ってきました。私個人としても、新卒1年目でファンドレイジングスクールに通ったことに、1ミリの後悔もなく、たくさんの学びと人の出会いをいただきました。
このような機会をいたただいた、国際協力財団の皆様に感謝をお伝えするとともに、一人でも多くの新卒入社としてNPOへの加入を決めた人々に、ぜひファンドレイジングスクールで学んでほしいなと思っています。
もちろん、新卒だけでなく、転職でNPOに入られた方も似たような境遇かと思いますので、同じ理由でおすすめです!
ここまで長文を読んでいただき、ありがとうございました!
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■Twitter:島田颯(@miya512a)
■ぜひファンドレイジングスクールに通いたいと思った方、こちらからお申し込みください。
■もうちょっと詳細を知りたいと思った方、こちらから無料説明会員にお申し込みください
<説明会日時>
①2022年3月16日(水) 19:30-21:00
②2022年3月30日(水) 19:30-21:00
③2022年4月20日(水) 19:30-21:00