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村日記 vol.584 「春に馳せる」

年度末をむかえ、卒業シーズンです。
卒園や卒業した子も、そうでない子も、大きい子も、小さい子もこの時期はいろんな想いが膨らんでいることでしょう。センターハウス中庭の桜の木はまだ開花していませんが、蕾はおおきく膨らんでいます。枝はあたたかな陽を浴びて、グンと伸びています。雨が降り、風が吹き、雨風で枝を揺らす日もあり。木はすべての出来事を通してたくましく成長しています。

自然の一部でもある、私たち。いろんな体験をしながら、心のしなやかさを手に入れていくのだろうと思います。ここ最近の子どもたちを見つめているとよく思い出す詩があります。谷川俊太郎さんの「春に」(※谷川俊太郎少年詩集どきん)を最後に引用させていただきます。

この気持ちはなんだろう
目に見えないエネルギーの流れが
大地からあしのうらを伝わって
僕の腹へ胸へそうしてのどへ
声にならないさけびとなってこみあげる
この気持ちはなんだろう
枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
よろこびだ しかしかなしみでもある
いらだちだ しかもやすらぎがある
あこがれだ そしていかりがかくれている
心のダムにせきとめられ
よどみ渦まきせめぎあい
今あふれようとする
この気もちはなんだろう
あの空の青に手をひたしたい
まだ会ったことのないすべての人と
会ってみたい話してみたい
あしたとあさってが一度にくるといい
ぼくはもどかしい
地平線のかなたへと歩きつづけたい
そのくせこの草の上でじっと歩きつづけたい
大声でだれかを叫びたい
そのくせひとりで黙っていたい
このきもちはなんだろう

「春に」谷川俊太郎

ファミリーソーシャルワーカー 刀禰


子どもの頃、嬉しいことがあったとき、 共に喜んでくれたひと。

前を向けずひとりで居たとき、あなたの手を握りただ隣に居てくれたひと。

自信が持てないとき、代わりにあなたのことを信じてくれたひと。

みなさんにとって、どんなひとですか?
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