日記 | 曇天と自己受容
結構、難しいんだよね。自分自身を許すことって。
上手くいかない日は、なにか理由をつけては自分自身を責めている気がする。上手く仕事が進められなかった日とか、体調管理が上手くできなくて怠いながら一日を過ごしたこととか。
そういうことを思い出してはズーンと沈んだ気持ちになってしまう。大海に沈んでいく身体、あーあ、こんなことも出来ないのかって、耳元で弾ける気泡が責めてくる。そんな感じ。
どこか陰鬱とした気持ちを、表現するには。この日記の表紙につける写真はあるかなぁ、なんて思いながらフォルダを漁った。
いつの日か、曇天の中、江ノ島で撮った写真。冷たい海風と重たい雲を想起する。でも、この写真は言うほど嫌いじゃないんだよね。
あの時の冷たい風は、落ち込んでいる私にまるで寄り添うように。一人じゃない、仲間だよと伝えてくれる。そんな安心感がこの一枚にはあった。
嗚呼、自己受容とはこういうことなのかな、と勝手に納得した。この好きな写真の一枚に私の心情を投影して、そして肯定してあげる。嫌いじゃないよ、素敵な風景だよって。
落ち込んでいる間は気付きにくいんだけどね。その悩みには言葉に表しにくい、人間的な美しさがあるんだと思っている。
本当に情け無くてしょうもない悩みでも。悩みがある人間の方が人間らしいんだよって、落ち込んだ私を慰めてやる。あの日、綺麗だなって思った鈍色がそう肯定してくれるから。
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