服部百音 ヴァイオリン・リサイタル シャイニング・シリーズVol.10
服部百音さんを生で拝聴するのは初めて。
昔題名のない音楽会でワックスマンのカルメン幻想曲を弾かれているのを見たことがあって、特に私は聞かなくて大丈夫かなと思っていたけれど、最近N響を初め国内トップのオケとの共演回数が増えていて、ちゃんと聴いてみたいと思うようになった。
好きな東京文化会館の小ホール(音響というより暗闇に雰囲気があるように思う)なので、するっと購入。
後方。
ピアノの三又瑛子さんもよく名前を拝見するのに聞いたことがなかったのでちょうど良かった。
桐朋を首席で卒業されている。
プログラムはチャイコフスキーのワルツ・スケルツォから。
こういう軽やかな技巧が必要とされる曲を1曲目に持ってこられること、すごいと思う。
流石に完璧なアンサンブル、バランスという訳にはいかなかった。
ピアノの三又さんが積極的に仕掛け、単なる伴奏者ではないことがはっきりわかる。
服部さんのトーク。
早口でくだけた曲紹介。
イメージと違ったけど客席から何度も笑いを取っていて良かった。
シマノフスキ、神話から泉。
不勉強で初めて聴いたけど、この日1番面白かった。
服部さんはかなり濃厚な表現をされる感じだったが、それが、この音を並べるだけでは音楽にならないような曲にとてもマッチされていたように思う。
音色がきっちり変わってイメージが喚起される。
三又さんも同様で、最後の2音(それまでの調性から外れたような音)の表現など、雰囲気抜群だと感じた。
前半ラストはラヴェルのソナタ。
ト長調の方。
これは私が勉強不足で曲がよくわからない。
1楽章はちょっと響きがぼやけているなという感じ。
よくブルースに例えられる楽章もあるが、ブルースらしい表現ってどういう物を指すんだろう。
気怠げな感じ?と思うが、そんな単純なものじゃないだろう。
後半。
チャイコフスキー憂鬱なセレナーデから。
濃厚な表現がこの曲にもマッチ。
続いてフランクのソナタ。
これはどうしてこういう風に弾かれたのかわからない。
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