発信欲に侵されないために
ロアッソ熊本の坂本広大選手。
うちのクラブのOBで、その後ロアッソジュニアユース→ユース→中京大学を経て、プロのキャリアをスタートさせている。
うちのクラブがまだジュニアユースがない時期で、そもそも広大の学年は数人しか在籍者もいなかった。
自分は、直接指導した事もなく、ソレッソで指導を開始した時に広大は6年生。
その頃は、県で優勝するとかそんなレベルじゃなく、負け続きだったという。
そんなクラブの歴史の初期を支えてくれたOBがプロサッカー選手第1号になってくれた。
今、我がクラブに在籍してる子達は、当たり前のように全国という目標が視野に入ってるけど、
そう思えるのも、広大をはじめたくさんのOB達がソレッソでプレーしてくれた歴史があるから。
感謝しなくちゃな。
そんな広大が、久々連絡をくれた。
「ソレッソ練習やってますか?」
「zoomでオンライントレーニングやるのでソレッソの子達もどうかなと思って」
彼は、Jリーガー。
広大くらい世間に認知されてるなら動画公開したらたくさんの人が参加してくれるだろうし、
こんな機会だから多くの人に認知してもらった方がファンを増やせるのに。
そんな事を考えてしまった。
だけど、広大はもっと深い事を考えてくれてるはずだ。
何か自分に足りないものを気づかさせてくれた。
よくよく聞くと、zoomで参加できるのは先着20名との事。
せっかくなら、お世話になったソレッソのためにもって思ってくれたんだろう。
発信する時って、発信欲みたいなのが必ず出てくる。
たくさんの人に見て欲しい。たくさんの人に思いを届けたい。
そうなると、下手にきれいな文章を書いてみたくなったり、当たり障りのない事を書いたりしようとする。
けど、広大の取り組みから感じられたのは、
発信は、誰のために届けるのかが大事かという事。
今回の彼の取り組みは、ファン作りではなく、ソレッソの子達のためという思いがあったはずだ。
もちろん、オフィシャルでロアッソの選手として発信してるんだが、
わざわざ連絡をくれた事にその意味の大きさを感じる。
誰に?どんな気持ちで?
いたってシンプルな事なんだが、気にしすぎるとそのストレートな気持ちが伝わらなかったりする。
この人に届け!!
そんなシンプルな気持ちを自分の言葉で表現していこうと思う。