日記
7月3日(日) 猛猛暑
暑すぎる。7月でこの気温。
コロニーの温度管理係は地中海性気候の出身者なのだろう。そのくせ湿気まで高めに設定している。外に出てから考えてくれ。
一方で植物と虫たちは喜んでいる。
瑞々しく生い茂る葉が風に吹かれてにこやかに微笑み、周りの葉たちに囁いている。
種を繁栄させようと相手を探している虫たちは普段より賑やかに騒いでいる。彼らにしたら祭りのようなものなのだろうか。ぬるい風に乗ってどんちゃん騒ぎが聞こえる。
彼らは私たちのように、彼ら自身に人間を例えるのだろうか。
植物であれば「マングローブのような根を自切しながら前に進んでいる。」
虫であれば「腕(脚?)の本数変なデカい虫だな。」
と考えているのだろうか。
他人の思考すらわからないが、人以外の思考を想像、妄想してしまう。わかろうとする感覚は非常に楽しい。
無知の知こそが真の知識だとわかった気になってしまう。永遠にわからないのだろうが。
熱で思考の回線が高速化するが、それ故に焼き切れそうになる。一時の思考が脳を支配し、それ以外の情報を遮断するも、気温が現実に引っ張ってくる。そんな日。
温度管理係は外に出たのだろう。雨が降った。一瞬の涼しさを感じたが温度のツマミは回さなかった。意思なのか、怠慢なのか、わからないがわかろうとする努力は続けたい。ノルマがあるのか、農家に頼まれたのか、はたまた植物や虫が好きなのか。
他人の思考とは可能性だ。無限にある。
自分の思考も可能性だ。いつか混じり合う日を夢見て。
それでは。
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