降りてこないよ
アロマアナリーゼで使う「精油のメッセージ」
「精油のメッセージ」なんて言い方をしているので、
そのメッセージは降りてくるものですか?
とか聞かれることがありますが
降りてこないよ
降りてくるのを待ってたら、きっと一生かかっても精油のメッセージなんてわかりません。
精油のメッセージ
精油って、植物が持つ芳香成分(有機化合物)で構成されています。
そのうち、ある種の成分は薬理作用が明確になっていて、一般的な薬品の原料となっているものもあります。
それ以外のものは、薬理作用もわかっていないし、挙動や構成もわかっていないものあります。
そういうものです。
アロマセラピーでは、こういう厳密なようでいて曖昧な液体「精油」を使います。
だから、精油の作用と言った時に、化学成分だけを見てその作用を「効能」ということに若干の躊躇いがあります。(私には)
曖昧で謎の部分の役割を考えることで、その薬理作用に「意味」が生まれる(「効能」ではない)ように思っていて、それを作用でも魔法でもないので「メッセージ」と言っているのです。
でもメッセージと言ってしまうと、誰かから降りてくるのか?と思ってしまうこともあるかと思います。
かなり理論的な作業
降りてくるのか?と思われたり、誰かに教えてもらえるものと思われるのが嫌なので、精油のメッセージを作るまでのプロセスは、かなりしっかりと作業をしてもらいます。
精油の化学成分が持つ作用はもちろん調べます。先ほど書いた通り、薬品の原料となるものです。精油の作用に何かしら関係します。
そして学名も調べます。学名にはその植物の「生い立ち」「成り立ち」が潜んでいます。
カモマイルジャーマンは、学名にMatricariaという言葉が入っています。これは「子宮」という意味。
子宮ということは、女性に何かしら関係があるだろう、と想像がつきます。
調べると月経時のイライラを抑えるために使っていたとわかります。
また、子宮のような形の花床も名前と関係あるのだろうか?と思ったり・・・
さらに産地も調べます。熱帯地方の植物と寒冷地の植物は、姿形が違います。熱に強い形、寒さに強い形。香りも違います。
もちろんそれによって作用も違います。寒冷地特有の作用、熱帯地方に特有の作用があります。
この辺りは、世界共通の認識として得られる情報です。
精油のメッセージを作るための「プロフィール」としては欠かしてはいけない情報です。
ここからが個性が出るところ
そしてこの先が、アロマセラピスト、アロマアナリストによって違ってくるところで、アロマアナリーゼの面白さにもつながるところです。
私は東洋思想が好きなので、精油の五行分類をします。
色で分けることもあるし、作用で分けることもある。季節で分けることもあります。
その分類をして、火の精油だとしたら、水に弱いな。とか、夏に強いな、とか、勢いがあるな。とかプロフィールに加えます。
占星術が好きな人は、カルペパーなどのハーブの支配星などから、精油を占星術で見ることもあるでしょう。
蟹座のハーブの精油なら、女性らしさや内弁慶を表すということや、魚座のハーブなら落ち着きや成熟を表すとプロフィールに加えるでしょう。
ギリシャ神話の登場人物とハーブは関連深いので、その関連性で見ることもある。
歴史が好きな人は、歴史上でどのような用いられ方をしたか?ということで精油の特徴をプロフィールに加えることもあります。
この作業は、膨大でキリがありません。
しかし、調べれば調べるほど精油の横顔(プロフィール)がくっきりと浮かび上がってくるので、楽しくて仕方ありません。
精油のメッセージを作る
精油のプロフィールをどんどん濃厚にして、精油の横顔が見えてきた!と思ったとしても、それを毎回全部クライアントさんに紹介できないので、簡単に一言で表すと・・・ということをまとめます。
それが「精油のメッセージ」
めちゃ大変なんですよ。精油のメッセージ作るのって。
降りてくるんならそっちの方が楽かもしれません。
でも、降りてきたものが、本当に精油のメッセージとして正しいと思えないので、私自身がそれを信じられないので、やっぱり自分が信じられる言葉でメッセージを伝えたい。
そう思っているので、アロマアナリストには絶対に「精油のプロフィール」を作ってもらいたいと思っています。
適当に精油のメッセージを作っている人もいるかもしれませんが、そういう場合、結局アロマアナリーゼをした時に、うまくイメージとメッセージがリンクしません。
なぜなら、アロマアナリストに精油の推敲が足りないからです(ピリ辛!)
精油に対する知識が薄いからです(辛口!!)
いやマジで。(追い討ち)
精油の知識への憂い
ここから精油のメッセージと少し離れるけど、私がアロマセラピー、特に精油についてとにかく勉強してくれ。と言い続けるのは、勉強しなくても仕事ができるからなんです。
いや、厳密には仕事になっていない。それはアロマセラピーではないよね。という仕事になっていると思う。(今日は激辛)
トリートメントオイルの香り付け程度の意識でアロマセラピストと名乗る人が多すぎると、ずっと思っています。
精油ってそんなもんじゃないし、それは精油に期待しているというより、精油を舐めんなよ。という気持ちが大きい。
たまたま大きな事故になっていないだけかもしれないけど、その程度の意識で精油に向き合うなら、アロマセラピーと言って欲しくないとすら思う。
アロマアナリストたちは、精油に真摯に向き合うことで、アロマセラピーへの向き合い方が大きく変わっているはずで、それはクライアントとの向き合い方も大きく変わっている。
ビジネスとしてアロマセラピーを提供するのであれば、当たり前のことですが、それがなかなか理解されない業界でもあって、ここはずっと憂いているところ。
とはいえ、私が精油についてめっちゃ詳しくて、もう何も学ぶことがないかというと全然足りなくて、もっともっと勉強しなくちゃいけないと思っています。
いつまで経ってもそこは拭えない不安ではあるけど、学び続けることが大事で、知り続けることが大事だと思っています。
アロマセラピーを仕事にしたい。仕事にしている。というのであれば、本気で向き合ってください。私も頑張る!!
一緒に頑張ろう!
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