精油と仲良くなる方法
アロマセラピーと言えば、フランスが起源で、イギリスで発展して日本に入ってきた。という経緯があるので、精油はヨーロッパ産のものが多いです。
また、アジア産のものは、どこかエキゾチックで宗教儀式などとも縁のあるものが多い。
そこへ、ここ10年くらいで日本産の精油が増えてきました。
アロマセラピーを始めた頃、日本人のDNAに訴えるものは日本の固有種の香りだ!と言い続けていた私は、この傾向を歓迎しています。
檜より檜っぽい?
先日、山梨に行ったことはこのブログでも書きましたが、ここで出会った山梨の植物シラベ。
白檜という字を書くそうです。白檜曽(シラビソ)が本名かもしれません。
山梨の森に自生する木なので、山梨の人はこの香りで春を感じるのだとか・・・素敵ですね。
モミの仲間なのですが、白檜という字を書くので、ヒノキの仲間のように思われているかもしれません。
先日、生徒さんに香りを嗅いでもらったら
「檜より檜っぽい気がする」とおっしゃっていました。
実は檜の精油は、檜っぽくないんですよね・・・・
いわゆる「ヒノキ風呂」をイメージするなら、シラベの方がそうかもしれません。
トドマツに似てる
シラベの精油成分を見ると、これまた国産精油のトドマツによく似ています。
多分精油の作用としてはよく似ているのだろうな。と思います。
そして、マツ科モミ属の葉は、針葉樹らしい針のような葉がついていることが多いのですが、シラベもトドマツも葉先が「ハート型」をしていて痛くありません。
こういう性質って何かな?って考えるのが楽しいんですよね。
なぜ針のように先を鋭利にしないで、ハート型に丸くしたんだろう?って。
精油の作用
基本的に精油の作用は、芳香成分で決まります。
酢酸ボルニル、カンフェン、α-ピネン、β-フェランドレン、リモネン、ミルセンと言った成分のそれぞれの作用が、精油の作用となります。
ただ、先程のトドマツとシラベは同じような成分を持っています。姿形もよく似ています。
では、同じ作用でしょうか?
実際、香りを比べると、シラベの方がかなり優しいです。
これは生育地に関係があるのかな?と思ったりします。
シラベは、本州に生育しますが、トドマツは北海道に生育していて、本州ではほとんど見ません。
両方とも寒いところが好きで、暖かいところや陽の光の当たりすぎるところでは成長しないのですが、やはり北海道の寒さは山梨に比べて厳しいのかもしれません^^
同じ日本人でも北海道の人と本州の人では、冬に対する考え方は違うだろうし、太陽に対する考え方も違うでしょう。
そこで身につける「知恵」は、それぞれに違うはず。
植物なら尚のことです。
アロマセラピーを知るために
精油の成分を知ることはとても大事なことだし、それを知らずにアロマセラピーはできません。
でも、それだけでもできないんです。
やっぱりうまく付き合えないんですよね。
これまた人と同じで、出身地やルックス、あと経歴(歴史)を知ることが大事で、そこから自分との共通点を見出してみたり、自分との距離を感じてみたりして、どう付き合うのがベストかということを考えられると、アロマセラピーはもっとわかりやすくなるんじゃないかと思います。