第249話:「あつい」という漢字
毎日、暑い日が続き、ウチの猫もお疲れ気味。暑くなると家の中に戻ってるのはご飯のときくらい。
昨日は寝る時に外に出て見ると、カミさんが丹精した花の陰で、小さなレンガを枕に寝ていました。
この間、青いワイシャツを着て授業をしたら、汗がワイシャツに滲み出て、肩から脇から濡れ濡れ状態だったのを、次に行ったクラスの連中が「なんじゃそれ」みたいに笑いやがったので、
おまえたちは、座って寝てればいいかもしれないが、俺は立って喋っていなきゃならないんだから大変なんだ。
と言ってやりました。
「おまえ」呼ばわりするのはよくなかったですね。「笑いやがった」も、ちと言葉が過ぎました。暑さのせいです。
悔しいので
だったら『あつい』という訓を持つ漢字を四つ書いてみよ!
と反撃したのでした。
暑い
熱い
厚い
・・・・・
ほら、四つ目が書けないだろう。
前後左右隣近所の席でカンニングしてもいいぞ。
と言うと、ごちょごちょ相談するものの答えが見つからず、困っているのを、いい気味だとばかり、
篤い
だよ、と得意げに言うと、「ああなるほど」という反応。
志が篤い、篤志家とか、名前にも篤(あつし)とかよく使われる。聖徳太子が『篤く憲法を敬え』と言っただろ。
と言うと、
先生それは「篤く三宝を敬え」です、と間髪入れずに指摘されてしまった。
暑さで歯車が狂う。
あるクラスに授業に行くと、生徒が「授業変更ですか?」と言うので、「しまった」と思って確認すると、全く違うクラスに来ていたり、テスト問題を作ると一つの設問に用意した選択肢がいくつも同じだったり。
生徒の方も、おかしい。
テストの採点をしていると、「それはあくまでも非常手段である」と書くべきところ、なにを血迷ったか、「それは悪魔でも非常手段である」と書いている。無論、漢字にするなら「飽く迄も」になるはずだ。
でも、例えば「核兵器は悪魔でも(であっても・においても)非常手段である」と言えば、何だか誤用のようにも思えない感じがしてしまうのは、暑さのせいだろうか・・?
ウクライナはどうなるんだろう・・。とりとめのない雑感である。
■土竜のひとりごと:第249話