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第242話:人間ドック

人間ドックに行ってきました。
以下、まったくノーテンキな報告に過ぎません。

身長は165.7cm
166か167cmくらいはあったような気がしたのですが、少し縮みました。170㎝以上ないと男じゃないという暴言もありましたが、一応、男です。

体重は58.5kg
去年より3kg痩せました。高校時分からほとんど体重は同じです。
お腹も引っ込んで、ウエスト78㎝。メタボは回避しました。

なかなかスタイリッシュな、僕?

血液検査、腹部エコー、胸部レントゲン、胃のX線検査、すべて異常はないそうです。
もう10年以上毎夜、酒を飲み、煙草は40年間、コンスタントに一箱を吸い、日々はほとんど疲れ切ったボロ雑巾のように生きているのに。
丈夫な体をくれた親に感謝したいと思います。

生徒には「煙草をやめたら」とよく言われるのですが、「煙草を辞めたら今日を生きていけないんだ」と言います。煙草を吸わなければ仕事から離れられずに、休憩するタイミングを作れない。どんな豪雨であっても外にタバコを吸いに行くのはそのためです。
って言うのは単なる詭弁かもしれません。

前の学校では部活の女子部員が、医学部に二人、看護学部に二人進学しました。そうそう薬学部もいました。お母さんが師長さんだったり、お姉さんが検査技師をしている生徒もいて、そのほかにも経営だの法律、種々多々の学部に進学しているし、医療メーカーに勤めている卒業生もいるので、「みんなで病院を建てて、オレが病気になったら救え!」と言ってきかせます。

彼女らは「はーい」と言いながら、「私たちが一人前になるまで生きているためには煙草をやめましょう」と言うので、「ストレスで明日死んじゃうかもしれないじゃないか」と言うと、「大丈夫、死なないから」と僕の詭弁に乗る気はないようです。


人間ドックに話を戻します。
あえて難を言えば、聴力はガタ落ちなのだそうです。いつも耳の中では「ピーッ」という高い音(耳鳴り?)が鳴っているから、高音は聞き取れません。体温計の音に代表される機械音っぽい音は聞こえなくて、体温を計るときはカミさんに音を教えてもらっています。
明石家さんまとかお笑いの人たちの漫才はテンポが速すぎて半ば聞き取れません。
この間は、川の流れの音が女の人の笑い声に聞こえて驚きました。これって幻聴でしょうか?

「頭」の方も確実に衰えて、例えば、胃のX線検査で「少し左を向いて」とか「右方向に二回転してください」とか「左回りで俯せになって」と言われると、どっちが右で、どっちが左だかこんがらがって指示についていけなくなってオロオロしてしまいます。
右と左に猫と犬のぬいぐるみを置いて、「猫の方を向いてください」とか言ってもらえると嬉しいかもしれません。ビールと日本酒という取り合わせでもいいですね。
体力も落ちて、胃のX線撮影で台の上で振り回されると、腕で支えきれずに落ちそうになる恐怖も感じるようになりました。


でも今回、検査を担当している看護師さんの中には結構高齢な、つまりオバアチャンもいて、僕の身長を計って「165.7cmです」と言った後、それを書き込もうとして失念したらしく、僕に「今、私、何て言ったっけ?」と聞いたわけです。
「この病院、大丈夫?」と思ったと同時に、何か妙な安堵感に胸が満たされた感じもしました。

それでも、検査前には変な結果が出ないかと不安もあり、腹部エコーで技師さんが同じところを何度も何度もなぞっていると何かあるのではと思ったりもし、一年に一度のこのドックが無事に終わると、一年間の免罪符をもらったような気分になります。

こんなノーテンキな報告もどうかとは思ったのですが、どんなことでも笑える!ことも大事かと思い書いてみました。
生きているといろんな難しいことに出会い、考え、悩みます。生きることがどんなに困難なことであっても、生きることは、まず、いただいた命を楽しむことなのだと、そんな原点に帰ってみたいと、とりあえず思ってみた次第です。


■土竜のひとりごと:第242話


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