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ドキュメンタリーの純度
「プリズン・サークル」鑑賞しました。
もともと高松のホールソレイユで観るはずだったけどコロナ騒ぎで行けなかったのでこちらで。
タイトルの「プリズン・サークル」は刑務所の中で更生に特化したプログラム「TCユニット」のことを指している。
「取材許可まで6年、撮影2年ー初めて日本の刑務所にカメラを入れた圧巻のドキュメンタリー」
ドキュメンタリーだから、ありのままに撮るのが当たり前じゃない?って思うかもだけど、その当たり前のことをやり通すのはハードルが高い。
ドキュメンタリーといえども撮るカットが決まっていて、そこに当てはまる映像を撮っていく効率が良いドキュメンタリーもあれば、撮れ高に応じて監督やディレクターがストーリを付け加えて演出を加えることもある。
撮影した事実から乖離が少ないほど、純度が高いドキュメンタリーだと思う。その上で作品として仕上げるのは、さらに難しいと思う。
この映画は、最初から最後まで、受刑者とこの施設、プログラムに寄り添っているような気がした。
ありのままをありのまま記す。
アタリマエのことをやり通す根気と丁寧さ、誠実さ。
そして真摯に人と向き合う目がこの作品を支えていると思った。
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