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そらQラジオ【text】第3回(2020年1月22日):兼業副業に関する交通費支援について その3

そらQラジオ【text】では、ラジオの内容を整理してお届けします。第3回は宮崎と東京の2拠点で仕事・生活をしている田代くるみ さん(Qurumu合同会社代表、ひなた宮崎経済新聞編集長)2拠点のリアルを伺います!
(く:田代くるみさん 田:田鹿)

要点メモ 
・2拠点は仕事にもプライベートにもメリット。仕事の幅広げ質を高める。
・交通費はどうしてもかかる。補助は2拠点を後押し。
・地方に外からの新しい風が持ち込まれることに期待

地元宮崎と東京を月の半分ずつ。飛行機2‐3往復。

田:くるみさんの2拠点居住スタイルを教えてください
く:地元宮崎と東京で月の半分ずつくらい、ライターや編集の仕事をしています。大学卒業後3年間、東京の編集プロダクションに勤め、独立して4年ほど企業PRの取材・執筆をしました。もともと地元のPRの仕事をしたいと思っていたところ縁があり、2018年に宮崎圏のネットニュースメディア「ひなた宮崎経済新聞」を立ち上げて編集長を務めたり、宮崎でライターを増やすための養成講座をしたりしながら、東京でのライター活動も続けています。飛行機で月に2‐3往復くらいです。

どうしてもかかる交通費。補助は2拠点の後押しに

田:くるみさんは自費で往復しているわけですが、先日のニュース、どう受け止めましたか。地方創生として関係人口を増やしていく、その具体策として首都圏の会社員が地方で兼業副業する際の交通費を補助するというー。
く:素直にすごく嬉しいことだなと。やっぱり2拠点って何かとコストがかかるんです。時間や体力は、移動中の過ごし方の工夫や健康に気を遣うこと自分でコントロールできるんですが、交通費はどうしようもない。必要経費と割り切ってお金をかけてきましたが、やはりそこに補助が出ると、2拠点の人の後押しになるなと感じます。

2拠点で仕事の幅が広がり、質が高まる。心の健康も◎

田:交通費を高く払ってでも今の生活を続けてきたわけですよね。2拠点にどんなメリットを感じているのでしょうか?
く: 仕事にもプライベートにもメリットがあると思います。宮崎・東京の両方のクライアントと仕事ができ、どちらへもすぐに打ち合わせや取材に行くフットワークの軽さ、機動力は評価していただけます。宮崎・東京で全く違うコミュニティーと繋がっていることは刺激になります。東京では一番新しいカルチャーに触れられ、宮崎ではリフレッシュできて心の健康が保たれる良さがあります
田:東京にしか住んでいないのと2拠点で、仕事のクオリティに差が出るってこと、ありますか?
く:2拠点をして、格段に力は上がったと思います。ライターって仕事は取材は現地でしかできませんが、書くのはどこででもできるので、東京で取材をして翌日には宮崎で書くみたいに環境を変えると、頭の中がクリアになってちゃんと筆が乗るようになった実感があります。宮崎の人たちから地方ならではの視点を教えてもらうこともあります。仕事の幅が広がり、原稿のクオリティーも上がったと感じています

個人の人生充実。地方への新しい風も期待できる

田:今回のニュース、これから兼業副業したいと思っている人にとってはいいぞ!という声があり、2拠点をする人が増えていく可能性があると思います。先輩として、アドバイスはありますか?
く:2拠点をしていると、周りの人から「よくそんなお金あるね」「家賃もったいない」などと言われて、心折れかけることはあります。でも、コストを払ってでも得られるものはめちゃくちゃ多いです。周りに惑わされることなく、自分で大事だと思うものには必要経費だと思ってしっかり払って、自分の生活を充実させた方が絶対いいと思います。私は2拠点生活を始めて、今が一番人生楽しいなとよく思っています。制度を活用しながら2拠点を始めてみる人がいたらうれしいですね。
東京で一度働いたり暮らしたりしたことがあるって大きなアドバンテージだと思います。合同会社は宮崎に本社がありますが、どうしても宮崎のテンポ(ゆっくり)で仕事してしまいがちだったり、クリエイティブなことにちゃんとお金を使うクライアントがまだ少なかったりします。「宮崎はこういうところでまだ遅れている」と気づいている人が、交通費補助制度をきっかけに、外から入って来て宮崎に新しい風を持ってきてくれるんじゃないかなと思っています。

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