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お腹が弱い体質で、子どもの頃から、いわゆる「しぶり腹」になっては七転八倒してきた。
おさまっている時は平気で、痛みの波が来れば、耐え難い苦痛である。
このような波は、腹痛だけでは無い。凪いでいる時は、当たり前のように思える安らぎの大地に、突発的に感情の高波が襲ってくるのだ。
何度か経験した同系統の波ならば、年の功という名のボードで、波乗りをする。運動音痴で不器用だから、すぐに落下するが、それにも慣れてしまった。慣れとは恐ろしい。
潮水で、ごわごわになった髪を洗い流し、今日を過ごす。
乗れないほどの荒波が来ないことだけを、祈りつつ。

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