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「律」
comecomegirls
蠍座のマリーは断頭台などではかなくあらず死んでも生きる
やわらかな火花銀座の牡羊座のなまの神経ほがらかな歌
みえてしまう
血で書けば音はいのちをもちはじめひとときすぎてみじめな紙くず
善いひとより悪いひとがより生きている「悪」な私はじつは善いひと
中古
おやゆびとひとさしゆびのしたしければそれも天使の奏でるリズム
鱶ひそむしおみずにころもまとわずにいけにえとなるみのがした場面
(ながれる今は)
ローファイとチルのちがいもわきまえず散漫に耳をトラップにさらす
うるわしいみずのオーロラむら雲とぬれた地面をみたしつくす雨
律
人類がのこらず滅亡するまでは私の生ははじまらぬまま
しおさいの無限のしらべゆるやかなくりかえし貝もひともねいるのは
ふたこと
ずぶぬれの秋の彷徨そのつぎになにをするかは気象もしらず
水星は水晶の星おおうようにへだたりをむすぶ電荷をはしらせ
恐怖の代金
浴室をふくめるユニットバスのようなまるい壁のなか酸欠のひとひ
あさっての予想についていえぬのは仔細をみつめる視力たりぬゆえ
言論のごみの山
浮かべられて綿毛のように風に迷う人間の言葉人間のこころ
ふるぼけた集団内のもう無効な言葉は悲し意味が死んでいる
穴の話、穴だらけ
わずかにもひととせはやい生まれゆえに嫌な社会にはいられずおわる
ほしぞらのひかりの雨のふりそそぎいちめん地上は穴だらけです