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【名作】穂村弘『鳥肌が』…最恐の読書をしましょう
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この世で最も強い毒、それは【詩人の感性】。
そんなことないけども、そんな気すらしてくる1冊だったと思う。
鋭敏すぎる感性はそのひと本人も殺しかねないし、その人が残した言葉は、猛毒にもなりうる…そんなことないけども。
「こわい」「きもちわるい」穂村弘さんの人生の、そういうエッセイが詰まった本。
穂村弘さん自身が、信用できない語り部になるのだ。
どこまでが現実でどこからが想像で、どこからが夢なのかわからなくなってきた。
エッセイにおいて、読者からの信用を失うことを避けないというのか。
面白い男です…!!!
穂村さんや近しい人に、あまりにも奇怪な出来事が起きすぎている…そんなことある?
長く生きてるとそうなのかな。
ポルターガイスト現象が堂々と描写されているあたりは相当な胆力だ。
純然たるエンタメだと思うし、物事をそういうふうに捉える感性を教えてくれる。
この本を読むことは、穂村弘という感性との出会いを意味する。
どの本もそうですね。
面白い人(2回目)。
私は二階堂奥歯という人が好きで、
奥歯さんのブログ
↓
奥歯さんの本
↓
奥歯さんの仕事仲間であり、友人だった穂村弘さんの本
という順に辿ったかたち。
まだ奥歯さんの魔法が解けてないのか私は!
基本的に「わくわく」より「不安」が勝つ人生だったと、あとがきで語る穂村さん。
しかし結局、何も恐れる必要はなかった。
私は幻想を恐れていた。
いったい何をやってるんだ私は…。
となる。
なんとなく、「不安と恐怖」の中を生きていたあたり、奥歯さんと穂村さんはたしかに価値観が共通する部分があった…私は読んでいてそう感じました。
奥歯さんは死を選んだが、穂村さんは「可能なら300歳くらいまでは生きていても飽きないと思う」。
個人的には、よりイカれてるのはこの方のほうですね…。
理解不能な、人の思考や行動。
穂村弘さん、この本の言葉は、私にとって相当な重力だ。
まあ、こういう人もいて、そういう本を書くこともあるということで。