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「さいはひのおとづれ わらべてひきのとひこたへ」

🖌J.Cヘボン 奥野昌綱 訳

この本は1873年出版とされていますが、当時はキリシタン禁制の高札が撤廃されたばかりの頃です。内容はキリスト教に関する基本的な百四十五の問と答えからなります。

問・あなたをお創りになったのは誰ですか。

答・神様です。

という問答に始まり、三位一体について、神について、キリストについて…と続きます。そして

問・天国はどのようなところでしょう。

答・栄光ある楽しいところで正しい人がずっと神様と一緒にいられるところです。

と結ばれます。本書はその筆跡からヘボンの口述をヘボンの日本語教師の奥野昌綱が書き留め、七二年か七三年頃に横浜で作られたものとされています。アメリカ生まれのヘボンは医学部在学中に信仰に目覚め、宣教医として外国伝道を決意、同じ志をもつクララ夫人とともに一八五九年に来日。日本語の研究をしながら、貴賤の別なく無料で病人の治療にあたります。また、自宅で塾(日曜学校)を始めます。外国人の子供だけでなく、多くの日本人男女の参加がありました。おのずと子供たちへの布教の必要もできて、この本(冊子)が作られました。

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