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しんしんと冬の気配がする

ノラねこの足跡とは、情報がひしめく東京という都市でうだつの上がらない日々を嫌厭するために綴る記録である。

2021.10.31

・雨だ。

・帰宅してからランチ。あきらかに陽のお兄さんが作ってくれたオープンサンドを頂く。ビーツのフムスが優しい味で、サーモンの塩気が美味しかった。

・「優しい人になるにはどうすればいい?」と聞いてみたら「痛みを知ること」だと答えてくれた。

・いつもお世話になっているN田さんがたくさん本を持ってきてくれた。有難く使わせてもらう。

・どうしてか身が引き裂かれるように痛くて、仮眠をとった。目覚めた後は、より一層痛みが増した。

・お昼に「鍋を食べたい」とリクエストしたところ、色欲食堂で出してくれた。温かくて、優しい味がして美味しい。

・落ち気味の僕に気をつかって、お酒を飲みに連れ出してくれた。大通りを歩いていると、灯りが目を引くお店。

・店名に「ネコ」が入ったそのお店は、キューブ型の照明もメニュー名もお料理のビジュアルも美しくて愛らしかった。写真は酒泥棒のフライドポテト。
(店主さんがお芋をちぎって調理するらしい。聞いた時、刃牙作画で筋骨隆々の人がじゃがいもを潰す絵が出てきた。そうではないらしい。)

・2軒目はカジュアルなバーで、バニラレモンサワーが美味しかった。店主さんはフランクで、お客さんも気さくな人が多かった。夜のお店にただよう優しくて寂しい人達が集まるあの空気を久々に思い出した。

・Mちゃんにカスタードクリームを少しもらって、コインランドリーで洗濯。寝起きに感じた、世界の悲しみを一身に受けるような感覚はもうなかった。

・これから冬になる。暖かい時期とはちがって、いつもよりパフォーマンスは下がるし、僕の人としての性能が鈍りはじめる。だから、しばらくの間は冬眠しようと思う。

・また別のnoteで書くつもりではあるけれど、冬眠は僕がPMSと冬季うつで心身がやられてしまうから対抗するための施策である。

・11月からは「ノラねこの足跡」も少しお休みする。再開はいずれするけれど、おそらく冬が溶けてから。

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空峯 千代
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