黒に染まる
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夜がずっと続けばいいのに。
暗くて、静かで、自分しか感じられない空間ができる夜が。
太陽が目を開くと、僕も世界を感じられるようになってしまう。
白い太陽の視線は痛くて、生き物たちもその痛みを僕の目に、耳に伝えてくる。
白い手はいつだって僕を壊そうとする。
月は目を瞑ったまま、それでいて確かにそこにいる。
僕を黒いカーテンで守ってくれる。
崩れかけの僕を包んで形を整えてくれる。
太陽が壊して、月が直して、毎日はそれの繰り返し。
崩れすぎた人は見たことあるけど、直されすぎた人はどうなるんだろうか。
優しい月なら、翼を付けてくれるだろうか。
翼が付いたら、月まで届くだろうか。
月まで届いたら、夜を長くできるだろうか。
僕は今日も夢見て夜に立て篭もる。