【詩】白い壁の中の恐怖
許してください
許してください
許してください
僕が何をしたんですか
あの白い壁の向こうの夕日は
どのくらいの速度で走ってるんですか
カゲロウのように生きるのは
僕には容易いことです
何もできない
何もできない
何もできない
僕が何をしたんですか
許してと言ったのは
いったい何をしたのか
わからないけど
この部屋から抜け出したいからです
すいません
すいません
すいません
生きてて
黄昏だけが寂しいものじゃない
あんたの陰だって寂しいじゃない
僕が何をした
僕が何をした
僕が何をした
あのトイレの蝿を殺した
殺生が良くないって
誰が言ったんですか
昔の偉い人ですか
誰が信じてるんですか
人間と同じ命の重さなんですか
僕にはわかりません
命も頭も凍ってるんです
僕にはわかりません
命が止まってるんです
僕にはわかりません
この生がどこまで続くのか
僕にはわかりません
いつだってわからないのです
いつだって行き詰まりなのです
早くこの部屋から出してください
狂ってしまいます
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