キャベツが無農薬で出来ちゃった話
無農薬での栽培がむずかしいとされるキャベツですが、やってみたらなんとかできました。
初回なのでたまたまかもしれませんが、作り方などシェアしたいと思います。
地主さんから苗をもらう
市民農園にて、「キャベツの苗あまってるんだけどいる?」と地主さん(農家の方)声をかけられ、もらったキャベツの苗5本。
さぁどうしましょう。
野菜は全て無農薬で作ってますが、キャベツはハードルが高いのでは。
以前、体験農園でキャベツを作ったときは、農薬かけてないとあっという間に虫食いで葉っぱがボロボロになりましたからね。
まぁでもせっかくだからトライしてみることに。
虫が付かないようにするには
無農薬で育てるためには工夫が必要。どうやったら虫が付かないようにできるのか、については以下の通説を採用しました。
① 野菜が健康であること
② 窒素過多にならないこと
栽培は、栄養周期理論が提唱する無肥料出発で行きたいと思います。
生育初期の窒素分を抑えることで、肥料を求めて根がしっかり張られ、元気な野菜になるという理屈。窒素過多にもなりません。
幸いにも(?)、キャベツを植えた区画は土づくりらしいことは何もしておらず、堆肥も入れてないし肥料分も切れています。無肥料出発にはぴったりです。
ちなみに下のグラフは、キャベツの養分吸収量の推移。
最初は肥料が要らないということが分かりますね。ただ、このカーブは品種などによって変わってくると思われます。
施肥は溝施肥で
肥料は溝施肥としました。根っこが伸びていって元肥まで到達するまでは、窒素分が取り込めない=無肥料出発、ということになります。
肥料は鶏ふんと液肥
元肥は鶏ふん、追肥は液肥としました。
鶏ふんを選んだのは、緩効性の有機肥料でありつつ、窒素の肥効が早めに切れるから。(あと、安いからです)
栽培期間が長い野菜には肥効が長続きする肥料を入れるのが一般的ですが、ここはあえて(窒素の)肥効を切らして、液肥でコントロールしたいと思いました。
下のグラフによりますと、鶏ふんは、最初の1か月で一気に効いて、そこから1か月はゆるゆる効く、という特性があります。
さぁどうなりますか。
3週間後
ほとんど虫に食われず、順調です。
7週間後
ガーン。虫食いだらけです。でも、「外葉は食われてもいいんだ。芯を食われなければ。」って誰かが言ってましたよ。
先週と比較して虫食いは収まった様子なので、鶏ふん(窒素)の肥効がなくなったと判断。この頃から窒素吸収量も減少していきます。この週から、1~2週間に1回、様子を見ながら液肥を与えます。
9週間目
きれいに結球しました!
全5玉、外葉はぼろぼろでしたが玉は無事。
この翌週、翌々週にかけて収穫。気のせいか甘くておいしかった!
11週目
最後の1玉を収穫しました。こんな見た目ボロボロでは、農家さんだったら売り物になりませんが、自分で食べるので関係ないですね。
振り返り
施肥
「溝施肥+鶏ふん+液肥」作戦は概ねうまくいったのではないでしょうか。
虫食いの理由は、鶏ふん(窒素)の肥効がバリバリにあるうちに、根が鶏ふんに到達してしまったからではないかと。
今年は急遽だったので準備ができなかったけど、次回は植え付けより2週間くらい早めに元肥を入れて、タイミングを調整したい。
鶏ふん(窒素)と書いてきたのは、それ以外の要素の肥効切れのタイミングが違うため。おそらく窒素が一番早いのだが、資料がないため不明。
防虫
まったくしませんでした。ネットもかけなかったし、青虫をつまんでポイ、みたいなこともしなかった。もちろん農薬もかけてない。
やっぱり、過剰な窒素に虫が寄ってくるというのは本当じゃないですかね。
あと、雑草を生やし放題にして自然農っぽくしていたのも良かったのかな。天敵が食べていてくれたりしたかも。
根張り
「野菜が健康なら虫は付かない説は」判断付かず。健康、とはなんとも抽象的ですが、病気っぽい感じはなかったので健康だったと思うのですが。。
根が立派→野菜が健康に、という理屈でしたので、根張りがどうなっているか見てみましょう。
よく考えたら、キャベツの根のことを知らない。長さは20cm~30cm程度。元肥の層に到達したら、それ以上伸びる必要はないわけだから、そんなところでしょうか。
もうちょっとがっしりと量があるという予想だったのだけど。
これについては判断保留。比較対象が必要ですね。。
まとめ
なんとか育ったという感じではありますが、ちゃんと食べられるものが採れて満足です。でもやっぱり、虫食いのないきれいなのを作りたいですね。
次回は、もう一工夫して頑張ります。
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