むすこが文字に向き合えるようにじっくり待つことについて
お布団に転がってiPhoneを眺めている中2むすこにこう話しかけられました。
「お父ちゃん、おれ、"BLEACH"読んでる。」
読みのディスレクシアのせいで、漫画を読むのが本以上に一苦労のむすこ。
確かに「BLEACH」って聞こえたけど、まさかあの「BLEACH」?と思い、もう一度聞いてみました。
「え?なに読んでるって?ブリーチって言った?黒崎一護の?」
「そう、平子真子の鏡文字覚えてる?あいつすげーよ。」
「あ、転校してきた時の?」
「そう」
「平子はみんな逆さまで、胡散臭いけど、強いよね。」
「LINEマンガで読んでるんだけど、こんな寝っ転がって読んでると目が悪くなるよね。でも、BLEACHは面白い。読み始めると止まらない。」
難しい世界観も理解してる??
ぼくも、BLEACHは面白いので、昔読見ました。
とっかかりは軽いけど、読み進めていくと異次元のものに入っていくので人によっては難しい世界観だと思います。
むすこは意外にこう言う異次元や異世界の話に入り込めば楽しめるようでして、かつては「七つの大罪」等のようなものを見ていると言っていました。
ただし、コミックではなく、NETFLIXでの字幕付のアニメで見ています。
本が読めない代わりに動画を見てくれ
前にも記述しましたが、むすこの特性から文字を読むことが苦手(読めないわけではない。疲れやすい。)、そしてコミックのような本は構図がごちゃごちゃしていて読むのに苦労することに加えて「目がチクチクしてヤダ」と言っていましたので、たとえBLEACHに出会ってもNETFLIX動画で見るんだろうなと思っていました。
まぁ、それでも自分とは違う発想のものに触れると言うのは悪い事ではないし、ことばを見聞きするのにも良い効果を得られると思っていたので、動画だって読書をするようにたくさん見るのが良いと思っていました。
自分から「LINEマンガ」で見つけた
そんなむすこが自分から「LINEマンガを読んでる」って言うなんて言われた訳です。
成長とともに変わってくるもので、びっくりしました。
こうやって、自らの好奇心から知識や教養を得たい気持ちがあると言うのも感じました。
おそらく、ともだちが「LINEマンガ」を読んでいていたのかと思います。そして「俺も!」となったのだと思います。
ともだちと同じことを「俺もしたい!」と人一倍強い気持ちを持っているのでそうさせているのでしょう。
でも、無理しないでね。
あなたのペースでじっくり読んでね。
文字を読んで理解することを前提にしている教育
ぼくの世代は親から「マンガなんか読んで!」と咎められた世代です。
学校教育では未だにそんなところがあって図書室には学習マンガもあるようですが、教材としてはマンガを排除するところがあるように見られます。
確かに、文字から得られる世界観や心情、情景に関する想像力を養うには、マンガでなく文字だけの方が良いと思います。
でも、むすこみたいなのを見てるとだからなんだとも思ってしまいます。
それは、児童・生徒が文字を読むことが辛くないことを前提にしていると見られるからです。
文字を読むのが苦手でも、みんなより読むのが遅くったって心の中で想像力ってのは十分に備わっている。そう思うことが多くなりました。
むすこが文字に向き合えるようにじっくり待つ
むすこのように文字を読むことが苦手で、更にゴチャゴチャしている紙面を見られない子は長編の本ばかりでなく、マンガも読めないのです。
他には、こどもの頃に良かれと思って買ってあげた何冊かの図鑑ですら開いたことがありません。
(その代わり、添付のDVDを何度も何度も見ていました。)
小学生の頃に欲しがるので買ってあげた、コミック本「ワンパンマン」「ワンピース」「コロコロコミック」も買ってきただけで家では一度も開かず、本棚に飾ってあります。
そんな事から、ぼくが無理矢理本を押し付けることは当然ですが、むすこ用の本を探すことは不可能と思っています。
何がむすこの特性や気分、興味にマッチするものなのかわからないからです。
なので、むすこには、家では負担をかけないようにじっくり待つことにしています。
そんなむすこが「BLEACH読んでる、おもしろい」って言ってくれたのはとても嬉しく思いました。
じっくり待てば来る時は来るもんだと、
そして、読解力はなくても想像力や読めた時の理解力ってのは誰にも負けない、そう期待すべき点が見えてきたのです。
それより、LINEのコインどうしてるんだ?