応募作品⑩-②『白鳥賞』
※これは、2019年〝白鳥賞〟に応募して落選したものです。NOTEに掲載するにあたり、気がついた分については、多少修正や加筆しております。
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『 始まり重なり続いて終わる 』
〝好きに生きてもいいんだよ〟と
私の内神様は
いつもそういってくださる
それでも、今、この地で生きていて
白黒や優劣だけでは
どうすることもできないこともある
白から黒へのうつろぎの間には
たくさんのグレーが犇いている
始まり重なり続いて終わりを迎える
〝生〟と〝死〟の間にも
一人一人の物語があるように
始まりと終わりだけではない
一日一日
1つ1つ
一歩一歩
それらにも始まりと終わりがあるし
不完全なままで
終わりを迎えることもある
そして、その物語に優劣はなく
生きていたという軌跡が
唯一無二の確かな証になる
だから、今の苦楽を味わい
生きてみて過ぎてみなければ
わからないこともあるのだと思う