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*前編を未読の方は、ぜひ本編の前にお読みください。更に楽しんで頂けるものと思います。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 閉ざされたものごとを無理やりこじ開けてしまった先には、砂漠みたいな酷い世界の光景が広がっていて、だから意地の悪い私は——。 「——以上が今回の調査結果となりますが、いかがでしょう」 その「いかがでしょう」に滲み出る強い自信に気圧されて、私は咄嗟に頷いていた。頷くことしかできなかった。 頭の中は靄がかかったように
「もゥいいかァい」 「まァだだよォ」 かずやくんはいつも数字を数えない。鬼になったのが悔しくて、すぐに見つけに向かいたがる。 急いで鬼から逃げようと勢い良く踵を返した途端、目の前が茜色に染まった。 眩しくて、クラクラした。 「しーちゃん、はやくはやく」 茜色を背負って、みきちゃんが手招きする。焦って眉間に皺を寄せているのか、それとも楽しくて笑っているのか、逆光に遮られて分からない。とりあえず、先に駆け出した小さな背中を追いかけた。おかっぱ頭がふわふわ揺れている。