忘憂

半分酔いて 半分醒めて
足の届かぬ浮世を泳ぐ
足りなすぎる酒は
憂いを増やす
心を洗うのは酔いか眠りか
瓶の中身の減った分だけ
忘れた気にはなるものの
己の器から溢れ出た
飲み干した筈の忘憂が
足元を濡らす 
まだ今日か もう明日か
月も月だが夜も夜だ
俺も俺だが君も君だ

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