おばあちゃんが好き
家のすぐ近くの小さなスーパーで
お会計の順番を待っていた時。
「お嬢さん、お嬢さん」
小さな声でそう呼ばれた。
お嬢さん?まさか私のこと?
振り返ると腰の曲がったおばあちゃんが
私に向かって声をかけていたとわかった。
どうしましたか、と向き直ると
売り場の棚の高い場所に置いてあるトイレットペーパーを
取ってほしいとのことだった。
もちろんすぐに取っておばあちゃんのカゴに入れた。
おばあちゃんは
「膝が痛くてねぇ」と膝をさすりながら
「ありがとうね」とにっこりした。
私がスーパーを出る時、おばあちゃんはまた「ありがとうねぇ〜」と言って
バイバイしてくれた。
おばあちゃん、かわいい〜!
私はご高齢のおじいちゃん、おばあちゃん(と呼んでは失礼かもしれないが)が
大好きだ。
私の祖父も祖母も私が生まれるうんと前に他界しているので
おじいちゃん、おばあちゃんを知らない。
でもなぜかお年寄り(と言っては失礼かもしれないが)の方々に
ご縁があることが多く、よく可愛がってもらったりする。
私も実は同年代や若い人と話すより
おばあちゃん世代と話す方が気持ちが落ち着く。
おばあちゃんたちは懐が深く、
良い意味でお節介やきで
ポンコツな私でも受け入れてくれるからかもしれない。
実家の近くの神社の奥さんと植木について小一時間立ち話をしたり
小学校の旗振りのおばあちゃんとワイワイ話したりするのが
楽しくてしかたない。
私も小学生の息子の友達がかわいくてやたらと話しかけて構っては
息子に「ママあっち行ってて!」と言われるので
もうすでに世話焼きばあちゃんになっているようだ。