20230726 「ひるのいこい」は夏のお昼時を思い出す
毎日、NHKの第一放送でお昼に放送されている「ひるのいこい」という番組がある。
古関裕而氏のテーマ音楽は、もう名曲中の名曲だと思うのだが、この曲を聴くと子どもの頃の夏休みを思い出す。
子どもの頃。
我が家は自営業でお店をしていた。
そうすると、夏休みなどは店のお手伝いをさせられる。
なかなか遊びには出ていけない。
朝はラジオ体操をして、朝食を食べたあとは宿題に取り掛かる。
そしてひと段落すると手伝いの時間。
それがお昼前くらいだろうか。
大体は、店の前を履いたり、商品を梱包していた段ボール箱を畳んで片付けたり。
たまには、父が運転するトラックの助手席に座って、配達を手伝ったり。
店にはトランジスタのラジオが置いてあって、簿記の資格を持っている母がラジオを聴きながら帳簿をつけている。
お昼のニュースが始まる頃になると、お店から母が移動して昼ごはんを作ってくれる。
昔は店にエアコンなんてなかったから、あけっぴろげの店の外で手伝っていると、あのテーマ音楽が流れてくるのだ。
お昼ご飯を食べるときは、テレビはついていなかった。
お店から流れてくるラジオの音が、食事の音と共に聞こえてくる。
午前中に配達の手伝いをしている時も、ラジオから流れてくるのはNHKのAMだった。
自分が住んでいる地域というのは、それなりにラジオ局があるのだが、アンテナの具合が悪いのか、どうも聞こえやすいのはNHKとラジオ関西、KBS京都に毎日放送くらい。
朝日放送やラジオ大阪などはどうも電波の入りが悪い。
だから自然とNHKだったのだろう。
FM放送を聴くことのできるラジオはトラックにはついていない。
ちょうど大きな仕事が終わって、今現場に出向くのは自分だけのことが多い。
一人でいるから、どうも寂しくて、昼食どきに普段は聴くことのないラジオをつけた。
チューナーは自然とNHKに合わせる。
そして、やっぱりあの曲が聞こえてきた。
一気に、子どもの頃の夏がブワッと頭の中に広がった。
鼻の奥がつーんとした。