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写真を撮るといえば、フィルムのカメラだった

「写真」と「画像」というのを区別したのは、確か田中長徳氏だったはず。『デジタルで撮影したものは「画像」であって「写真」ではない。』ということを、どこかに書かれていたのではないだろうか。

自分もデジタルカメラを使うようになったのは、明らかに仕事がデジタルを用いるのが中心になったからだ。

初めて出会ったデジカメは、1998年だったと思う。
35万画素のキャノンのデジカメを自慢された記憶がある。
当時、インターネットが広がりはじめ(まだWWWと普通に言っていたなぁ)、電子メールは大分当たり前になり、携帯電話も持つようになってはいたがまだメールが出来るか出来ないか。そんな頃。

自前のデジカメを購入したのは、2000年。京セラのサムライという130万画素のデジカメが最初。単三電池が4本必要で、それもコンパクトフラッシュに満タンになるまで電池が持たなかったような記憶がある。
これを使って、仕事で撮影したものをすぐさまネット上に流すということをしたものだ。

でも、ネットに流さない、しっかりと印刷媒体になるものについては、普通にフィルムで撮影していた。アマチュア程度のレベルでしかなかったが、デジタルとフィルムには明らかに差があった。また、メモ程度のものであってもハーフサイズのフィルムの方がまだ写りは良かった。現像してくれる写真屋も街中どこにでもあったし。1時間ほど暇を潰していれば、現像と同時プリントができあがっていたのだから。

今や、フィルムで撮影するとなると、趣味の世界以外何物でも無いかもしれない。仕事で記録として撮影するのは、完全にデジカメになった。

「写真とは?」という問いに対して、フィルムとデジタルの違いというものはないかと言えば、やっぱりあるかもしれない。それが何かというのを答えるだけのボキャブラリーは持ち合わせていないが、感覚としてはやっぱりある。

だからかもしれないが、フィルムカメラを手放すことはできない。

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